研究課題/領域番号 |
09671183
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
土谷 健 (土屋 健) 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00246472)
|
研究分担者 |
横山 尚彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70191525)
望月 俊男 (望月 俊雄) 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00277120)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 嚢胞腎 / トランスジェニックマウス / アンキリン / モノクロナル抗体 / NalkATPase / Na / K ATPase |
研究概要 |
挿入変異により生じた左右内蔵逆位、嚢胞形成腎を有するトランスジェニックマウスの組織学的、分子生物学的検討をおこなってきたが、本年度で所定の研究年度を終了し、以下の研究成果をまとめた。 1.候補遺伝子の決定 マウスの転写領域の全長のcDNAをクローニングすることに成功し、Nature誌に報告した。遺伝子構造上ankyrin配列が認められたため、細胞骨格蛋白である可能性が示唆された。また、ヒトのhomologueの検索を行い、ヒト遺伝子のほぼ全長が獲得された。臓器別のmRNAの発現についてNorthern解析を行ったが、心臓、肝臓、腎臓でのシグナルが強陽性であった。 2.嚢胞腎の組織学的検討 胎生20日のhomozygoteの個体の腎の組織標本を作製した。嚢胞は主として遠位部尿細管を中心に形成されていた。電子顕微鏡的にも上皮細胞の扁平化、核の位置異常、microvilliの減少が観察された。膜蛋白であるNa/K ATPaseの免疫組織学的検討では、嚢胞の形成、進展とともに弱まっていくことが確認された。アミノ酸配列によりoligoおよびfusion proteinをもとにして、polyclonal抗体を作製しているが、主として腎尿細管の細胞質に染色性を認めており、現在はラットリンパ節法によりmonoclonal抗体の作製を行っている。 今後は、抗体の完成により発現、局在の検討を進めること、およびgreen fluorescence proteinなどの手法を用いて細胞内での局在を可視化する計画である。また、ヒトにおいては内臓逆位家系でのmutationの同定により、本遺伝子の体幹形成での役割を明らかにすることが可能と考えられるが、さらに腎の低形成、胆道閉鎖などの上皮細胞の異常に起因するとか考えられる疾患群での本遺伝子の関わりを検討する予定である。
|