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ベロ毒素による溶血性尿毒症症候群の発症機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671188
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 腎臓内科学
研究機関国立国際医療センター

研究代表者

名取 泰博  国立国際医療センター研究所, 臨床薬理研究部, 部長 (10164485)

研究分担者 大島 美恵子  国立国際医療センター研究所, 代謝疾患研究部, 部長 (20050487)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードベロ毒素 / 腸管出血性大腸菌 / 溶血性尿毒症症候群 / 糖脂質 / 腸管上皮細胞 / サイトカイン / インターロイキン-8
研究概要

腸管出血性大腸菌感染によって引き起こされるHUSの発症にはべ口毒素/志賀毒素(Stx)が重要な役割を担う。腸管出血性大腸菌感染においてHUSを発症する患者は一部であることから、HUS発症に対する感受性には個体差があり、その原因としてStx受容体である中性糖脂質・Gb3の発現の違いが想像される。しかし、Gb3量を定量ための組織を多くの個体から得ることは大変困難であり、実際に組織を用いて多くの個体のGb3含量を測定した報告は全くなかった。また赤血球のGb3含量に関する報告はあるが、組織における含量との関連は明らかではなく、さらに腸管出血性大腸菌感染症における赤血球Gb3の役割は組織(特に血管内皮)Gb3のそれとは異なると考えられる。そこで我々は出産に伴って得られる胎児付属物を用いて中性糖脂質量を測定することにした。その結果、Gb3の含量には大きな個体差があることがわかった。これが同菌の感染症におけるHUSの発症の有無に関与するかは明らかでないが、少なくともStx受容体発現量の個体差が存在することが明らかとなった。一方、ヒト赤血球にはGb3が多量に存在することが知られ、赤血球Gb3がStxの毒性を中和することを示唆する疫学的報告があるが、その機序などを含め未だ詳細は不明である。そこで我々は培養細胞に対するStxの細胞毒性をヒト赤血球あるいは種々の密度のGb3を含む脂質人工膜・リポソームが中和するかを検討した。その結果、ある程度(リン脂質の約1/15)以上の密度のGb3を含有するリポソームは中和活性を示すが赤血球と同程度(リン脂質の約1/150)のGb3を含有するリポソームや赤血球膜ゴーストでは全く中和活性を示さないことが明らかとなった。他の実験結果も考え合わせ、赤血球Gb3は中和的に作用するのではなく、Stxのキャリアーとして毒素を全身に運ぶ役割を担うことが示唆された。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 名取泰博: "腸管出血性大腸菌が産生する病原毒素と毒性発現機序" 小児内科. 30(6). 705-708 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Zau Luo Ou,et al.: "Gene expression of CC chemokines in acnte tubuloiuter stitial nephristis indnced by puromycino aminonucleostde" J.Lab.Clin.Med.133(1). 41-47 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Natori: "Production of monocyte chemoatfractant protein-1 by cultured glomerular epithehal cells" Exp.Nephrol.5. 318-322 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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