研究課題/領域番号 |
09671211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田代 亜彦 千葉大学, 医学部, 助教授 (70143310)
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研究分担者 |
高木 一也 千葉大学, 医学部, 助手 (80251164)
山森 秀夫 千葉大学, 医学部, 講師 (00166836)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | EPA / DHA / 侵襲反応 / 多臓器不全 / 静注用脂肪乳剤 / 免疫抑制 / 熱傷 / Cytokine / 免疫抑制剤 / 魚油静注用脂肪乳剤 / サイトカイン / 腸管translocation |
研究概要 |
熱傷ラットを用いてn-6系やn-3系多価不飽和脂肪酸が侵襲反応や栄養代謝に与える効果を検討した。n-6系多価不飽和脂肪酸を多く含むベニバナ油から調製した脂肪乳剤を用いて高カロリー輸液管理したラットでは侵襲反応の増幅と蛋白代謝の悪化をみたが、n-3系多価不飽和脂肪酸であるEPA,DHAのみを含む脂肪乳剤の投与で侵襲反応の軽減と細胞性免疫の賦活効果を認めた。免疫応答の改善はn-3系多価不飽和脂肪酸の投与量に用量依存性であり、サイトカインの動態はTh1優位を示していた。 食道癌患者にn-6系多価不飽和脂肪酸を多く含む大豆油脂肪乳剤併用高カロリー輸液で管理すると、proinflammatory cytokincの増量など著明な侵襲反応の増幅と蛋白代謝の悪化をみた。これは不用意な大豆油脂肪乳剤の周術期の使用が患者に不利益をもたらす可能性があり、示唆するところが大きいと思われる。他方、高脂血症の治療薬であるEPA製剤エパデールを術前から投与すると、cytokine産生の低下など侵襲反応の軽減が見られ、PHAやConA刺激リンパ球幼若化能やNK活性から見た細胞性免疫賦活効果を認めた。 癌に対する照射や化学療法は細胞性免疫を著明に低下させるが、EPAの投与はこれにも効果があり、細胞性免疫の低下を有意に抑制した。
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