研究課題/領域番号 |
09671217
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉野 邦英 医科歯科大, 医学部, 講師 (10134678)
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研究分担者 |
井上 晴洋 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90280966)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 遊離組織移植 / 微小循環 / 生体顕微鏡 / 動静脈シャント |
研究概要 |
生体顕微鏡を用いてラットの腸間膜の生理的微小循環単位(microcirculation unit:MU)を観察し、VTRに記録した。つづいて腸間膜の静脈鬱血状態を作成するのに、腸間膜静脈をクランプするのではなく、微小ガラス製の圧迫装置を考案しこれを用いることによりMU単位で様々な循環状態を作成することが可能となった。すなわち圧迫の強さにより静脈のみ遮断、動静脈遮断ができるため静脈の鬱血状態、完全阻血状態の作成がMU単位で作り出すことが容易となった。これにより顕微鏡の視野をわずかにずらすだけで様々な循環状態を同時に観察することができ、細かい比較検討が可能となった。またこのとき各血球の流速を測定するだけでなく、鬱血または阻血状態においてどのような異常な動きをするのかを観察中である。これまで報告の多い白血球の血管内皮細胞への吸着や壁に沿う運動のみならず、赤血球の運動抵止や方向の転換が興味深いところである。すなわち当研究の目的であるシャント発生のメカニズム解明に向け、MU単位の観察が可能になったことは大きな進歩であるといえる。さらに微小ガラス製圧迫装置は自由に様々な循環状態を作成可能なだけでなく、透明であるので直接顕微鏡下に観察できる強みを持っている。いくつか同時に用いることにより、複雑な回路も作ることができシャントを任意の場所に作成できるのではないかと期待される。また異常循環状態を作成後それを解除することによる正常な状態への復帰の機序も解明されるものと思われる。これからは静脈鬱血の定量化を図り、シャント発生の閾値を測定すること、シャント量の増加を図ることなどを目的にラットの実験例数を増しているところである。
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