研究課題/領域番号 |
09671334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
吉田 宗紀 北里大学, 医学部, 講師 (50201017)
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研究分担者 |
古田 一徳 北里大学, 医学部, 講師 (40209177)
高橋 毅 北里大学, 医学部, 講師 (70245405)
柿田 章 北里大学, 医学部, 教授 (90109439)
飯野 善一郎 北里大学, 医学部, 助手 (90222827)
泉家 久直 北里大学, 医学部, 助手 (30193379)
北村 雅也 北里大学, 医学部, 助手 (60281325)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 肝膵同時切除 / 肝再生 / 肝切除術 / TGF-α / PCNA陽性細胞 / セアルロン酸 / α1アンチトリプシン / 急性相蛋白 / 肝膵臓器相関 / 膵ホルモン / 手術侵襲 / 進行胆のう癌 / HPD / 肝再発 / 耐術能 / 肝不全 / サイトカイン |
研究概要 |
肝膵同時切除における肝再生の機序と膵との臓器相関について検討した。今回はラットを用い、膵ホルモンの変動および各種の肝再生因子、門脈血中の膵ホルモンの変動などを求めた。実験では肝切除単独群とそれに膵切除を加えた肝膵同時切除群の2群を作成した。膵ホルモンとしてインスリンとグルカゴンを調べた。肝再生率はFishbackの式を用い、肝再生の評価として再生肝のPCNA-labeling in dex,動脈中のTGF-αを調べた。結果は、まず門脈中の膵ホルモン量ではGlucagon/Insulinモル比が術後3日まで肝膵同時切除群で著明に高く、グルカゴンが増加していることが示唆された。経過中AKBR、血中AST,ALTに差はなかった。肝再生率は術後7日以内は肝切除単独群が有意に高かったが、28日後には両者に差はなくなった。同様にPCNA-labeling in dexとTGF-αはともに手術翌日で肝切除単独群で高かったが、3日目には差がなかった。このことから、肝再生における膵の関与は術後1〜3日の早期に見られると推測された。以上より、膵切除による膵ホルモン、特にグルカゴンの変動が術後早期の肝再生に影響を与えているものと示唆された。 次に、肝切除後の肝不全、合併症発生の予知因子としての血中ヒアルロン酸(HA)、急性相蛋白(AP Ps)の意義について臨床例において検討した。肝切除34例と胃切除10例を対象とし、特に肝切除周術期におけるHAおよびAP Ps(α1-antitry psin、CRP)の変動と相関関係について検討した。その結果、術前及び術直後のSEC機能とAPPs産生能が相関関係を示すという知見が得られ、周術期におけるSEC障害が合併症発生の危険因子のひとつとなる機序の一端が解明された。従って、血中HA値及びAP Ps値は肝切除周術期における肝予備能の評価及び合併症発生の予知に有用であると考えられた。
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