研究課題/領域番号 |
09671421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
小島 精 三重大学, 医学部, 助教授 (70024651)
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研究分担者 |
吉田 利通 三重大学, 医学部, 助教授 (80166959)
坂倉 照〓 (坂倉 照よ) 三重大学, 医学部, 教授 (80073120)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 神経膠腫 / テネイシン・C / テネイシン・R / テネイシン・X / 浸潤 / 増殖 / 血管新生 / テネイシン-C / テネイシン-R / テネイシン-X / 神経膠種 |
研究概要 |
脳腫瘍におけるテネイシンファミリーの機能を明らかとするために、テネイシン-Cが間質に多量に存在し、悪性のものは非常に治療が困難である神経膠腫においてテネイシン-C、テネイシン-R、テネイシン-Xの発現を比較検討した。テネイシン-Cとテネイシン-Xの蛋白分布を免疫組織化学的に調べると相補的であり、テネイシン-Cの発現は組織学的悪性度が高くなるにつれ腫瘍間質および血管において増強しており、特に血管新生の著しい部位においては強い発現を認めた。テネイシン-Xの発現は逆に低悪性度の腫瘍の血管周囲で強く認められた。発現量はテネイシン-Cに比べ少ないが、神経膠腫細胞株や神経膠腫組織からの抽出蛋白においてもテネイシン-Xの発現を認めた。一方、テネイシシ-Rの蛋白発現は高悪性度の腫瘍の間質に強く認められたが、組織学的悪性度との相関はなく、血管における発現も認められなかった。産生細胞の同定についてはIn situ hybridizationにより、テネイシン-C mRNAの発現を神経膠腫細胞と血管内皮細胞に、テネイシン-R mRNAの発現を神経膠腫細胞に認めたが、テネイシン-X mRNAの発現はまだ確認できていない。以上よりテネイシン-Cは神経膠腫の浸潤、増殖、血管新生との関連が強く示唆されるが、テネシン-Xは血管新生に関し、テネイシン-Rは増殖に関しテネイシン-Cとは異なった役割をしていると思われる。今後は良性脳腫瘍、例えばテネイシン-Cの蛋白発現が少ないのに比して腫瘍間質にテネイシン-Xの蛋白発現を多く認める髄膜腫等についてもさらなる研究をすすめる必要がある。
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