研究課題/領域番号 |
09671440
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
白馬 明 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10047011)
|
研究分担者 |
佐藤 真 福井医科大学, 医学部, 教授 (10222019)
高木 宏 大阪市立大学, 医学部, 教授 (30163174)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 脊髄 / 皮質脊髄路 / 錐体路 / 軸索 / マイクログリア / 回復 / 脳脊髄関門 / 脊髄損傷 / 橋 / 再生 / 神経再生 |
研究概要 |
脊髄損傷の治療に向け、様々な試みがなされているが、傷害をうけた錐体路を特異的に回復させる方法は確立していない.我々はいわゆる皮質-橋路の形成にあたり、橋組織(basilar pons)より(i)大脳皮質軸索側枝形成促進因子(ii)大脳皮質軸索(側枝)化学誘引因子が分泌される事実に着目し、本因子を同定し、脊髄損傷の治療につかいうるかどうかを検討する目的で本実験を開始した。残念ながら、最終的に橋由来因子は未だ同定できておらず、現在の結果は以下のとおりである。 (1) 研究代表者らはdifferentail display法を用い、回路形成期の橋組織に特異的に発現する遺伝子の同定を試みた。その結果、現在までのところ、候補遺伝子として3クローン同定し、その内2つにつき全長cDNAを得た。 (2) 上記の実験に平行し、脊髄損傷の治療には神経栄養因子を効果的に傷害側に投与する必要があると考え、近年澤田らにより報告されている、ある種のマイクログリア細胞に着目し、実験を行った。すなわち、この細胞はいわゆる脳血液関門を通過する能力を有すると報告されているもので、マイクログリア細胞が本来傷害側に集積する性質と併せ、神経栄養因子を分泌するべく本細胞を遺伝子工学的に改変し、生体に投与すれば効果的ではないかと考えた。現在までのところ、本細胞種が脳血液関門を通過しうる能力を有することは確認した。但し、その数は少なく、通過細胞数をあげることが次の課題と思われた。さらに、遺伝子を細胞に導入すると、細胞の多くが死んだり、いわゆる活性型でなくなったりする現象が観察され、この点に関し、現在実験を続けている。
|