研究課題/領域番号 |
09671451
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
長島 正 帝京大学, 医学部, 教授 (70217991)
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研究分担者 |
村上 峰子 帝京大学, 医学部, 講師 (90229972)
松野 彰 帝京大学, 医学部, 助教授 (00242058)
平川 誠 帝京大学, 医学部, 助手 (30218771)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | グリオーマ / 湿潤能 / N-カドヘリン / ヌードラット / 蛍光標識 / 浸潤能 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
免疫組織化学でみた悪性グリオーマ組織内でのN-カドヘリンの発現には、発現の全くみられないパターンと陽性細胞と陰性細胞が混在(割合は種々)するパターンが観察されたが、それらの症例のその後の観察では、発現パターンと臨床上(画像上)の浸潤との間に一定の相関を見い出すことはできず、グリオーマの浸潤能評価には、N-カドヘリンの発現のみではなくその機能(活性)の評価が必要であること、さらに、細胞間接着以外の腫瘍細胞の運動能、細胞外マトリックス分解酵素の発現など浸潤に関与する形質を総合てきに評価する必要がある結論された。そこで我々はさらに、ヌードラット脳にヒトグリオーマ株細胞の移植モデルを作成し、種々の形質の複合である浸潤を総合的に評価する方法の開発の新たな研究を遂行した。 9週齢雄ヌードラットF344/Njcl-rnuの右基底核に、fast blueで蛍光標識したヒトグリオーマ株細胞U251MGおよびU87MG 5X10^5個を低位的に移植して、2週間後に摘出した脳を固定し10μmの凍結切片としてHE染色した後、蛍光顕微鏡下で標識細胞を観察した。U87MGでは腫瘍が現局して増大しているのに対し、U251MGでは腫瘍細胞が周囲脳に浸潤して増大していることが観察され、このモデルで腫瘍間の浸潤能の差を評価できる可能性が示された。さらに、狭い脳室の空隙に沿った湿潤などもみられ、本モデルで湿潤細胞の動態上の特徴を観察することも可能であることが示された。今後さらに、切片の作成を工夫することで定量化をはかり、摘出された個々のヒトグリオーマの浸潤評価を行う研究を進めたい。
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