研究課題/領域番号 |
09671457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
赤井 文治 近畿大学, 医学部, 講師 (40122006)
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研究分担者 |
西田 升三 近畿大学, 薬学部, 講師 (40208187)
種子田 護 近畿大学, 医学部, 教授 (10236713)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アポトーシス / 脊髄虚血 / DDC / SHR / NAC / NF-kB |
研究概要 |
1)虚血後の神経細胞において、遅発性神経細胞死が起こる細胞では虚血後の早期にsingle strand DNAが核内に出現することを光学顕微鏡、電子顕微鏡レベルで証明した。Double strand DNAの崩壊に先だって認められることは、形態学的に問題を有する神経細胞のアポトーシスが証明できたと考えられる。2) スーパーオキシド(O_2^-)により神経細胞のアポトーシス誘導が可能であり、その作用機序について従来の研究成果とは異なる系が存在することを見いだした。DDC投与により細胞内H_2O_2は減少し、Cu/Zn-SOD活性は有意に低下し、更に低酸素培養によってDDC投与による神経細胞のアポトーシスは阻害された。さらにNOS阻害剤、鉄キレート剤では変化せず、NGFで細胞死が抑制されたことより、このアポトーシスは酸素ラジカルからの直接のシグナルにより誘導されると考えられた。また、このDDC誘導アポトーシスは、こう酸化剤(グルタチオン前駆体であるN-acetyl-cystein(NAC)により完全に阻害された。しかもNACの抗酸化作用をそがいする buthionine sulfoximine(BSO)の投与にてもNACの細胞保護効果は変わらなかった。NF-kBは活性化されず、NACの阻害効果の機序としては酸素ラジカルの消去、あるいはNF-kBの活性化ではなく、酸素ラジカルからのアポトーシスシグナルの一部を阻害しているものと結論した。3)延髄部の虚血モデルを作成した。高血圧自然発症ラット(SHRSP)において、椎骨動脈片側閉塞では週令による著しい差が認められた。老齢ラットでは左椎骨動脈の閉塞で高率に延髄・上位頸髄の梗塞をきたし予後が1週間であったのに対し、老齢ラット右椎骨動脈では全く病変を認めなかった。若齢ラットでは左右何れの椎骨動脈閉塞でも病変を認めず非閉塞群と予後の優位さは認められず、高血圧持続かにおける椎骨動脈の左優位が示唆された。
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