研究課題/領域番号 |
09671495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
篠原 英記 神戸大学, 医学部, 助教授 (00187379)
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研究分担者 |
日高 正巳 (日高 正己) 神戸大学, 医学部, 助手 (20294233)
米田 稔彦 神戸大学, 医学部, 助教授 (30252810)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 高齢者 / 静的立位平衡機能 / ロンベルグ率 / 動的立位平衡機能 / ステップ動作 / 転倒 / 運動機能障害者 / 姿勢制御 / 歩行速度 / 身体動揺 / 足圧中心点移動 / 運動機能障害 / 静的立位平衡 / 動的立位平衡 / 身体重心動揺 / 平衡機能 / 動作解析 / 筋電図 |
研究概要 |
1)高齢者では若年者に比べ、静的立位平衡機能検査における身体動揺が男女とも増大しており、加齢に伴いその傾向は顕著であった。加齢に伴う身体動揺の増加の程度は、70歳-80歳代の間で著しく、特に男性においてその傾向は著明であった。 2)静的立位バランスでの立位姿勢制御の視覚依存性の指標であるロンベルグ率(閉眼時身体動揺/開眼時身体動揺)は、高齢男性では若年者に比べ有意に増大していたが、高齢女性では若年者と比べて有意差がみられなかった。立位平衡機能の評価項目であるロンベルグ率の指標としての見直しが必要と考えられた。また、歩行速度と静止立位での側方動揺に相関性のあることが示唆された。 3)動的立位バランス検査としてステップ動作課題を用いたが、高齢者では男女とも側方への足圧中心点移動距離が若年者に比べて有意に減少していた。このことから高齢者では、側方への身体重心の移動動作の遂行機能が低下している可能性が示唆された。 4)小脳性失調患者および脊髄症患者の身体重心の側方移動動作の運動学的検査を行った結果、健常者に比べ、脊髄症患者では動作遂行のスピードが低下しており、小脳性失調症患者では動作遂行のスピードだけでなく正確性が低下していた。このことから、理学療法において側方への身体重心移動能力の評価が重要であることが示唆された。 5)転倒・非転倒者間の比較では、男女で差を示す検査指標が異なる可能性が示唆され、高齢者の平衡機能評価および転倒予防を考える場合、静的バランス検査に加えて、ステップ動作のような動的バランス検査が必要であることが示唆された。 6)高齢者の転倒予防や転倒・骨折後のリハビリテーション、あるいは平衡機能障害に対する理学療法の効果と限界および機能予後予測に関しては、姿勢制御の観点からの動作分析による運動学的研究が今後の課題として重要である。
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