研究課題/領域番号 |
09671560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
妙中 信之 大阪大学, 医学部・附属病院, 講師 (10127243)
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研究分担者 |
西村 匡司 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (10172701)
島岡 要 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (40281133)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 急性呼吸不全 / 人工呼吸 / 横隔膜 / 呼吸筋 / 疲労 / 人口呼吸 / diaphragmatic electromyogram |
研究概要 |
重症肺病変を持った患者は肺コンプライアンスの低下が大きく、硬い呼吸系で呼吸するために呼吸筋は多大なエネルギーを消費し、呼吸筋疲労を起こして呼吸不全に陥る。人工呼吸の目的のひとつはこの呼吸筋疲労を予防し、また、呼吸筋疲労からの回復を促すことにある。本研究では、家兎を用いて横隔膜疲労モデルを作成したあと、PSV(Pressure support ventilation)で換気し、横隔膜疲労からの回復程度を検討した。 横隔膜疲労は、外頚静脈から挿入した刺激電極により横隔神経を最大上刺激電圧で刺激して作成した。横隔膜疲労度は、気道閉塞下に横隔神経を最大上刺激電圧で刺激した時に発生する気道内陰圧で評価した。 正常肺の動物モデルで横隔膜疲労を作成したあと、PSVで換気した群(PSV群)と自発呼吸で換気した群(自発呼吸群)とで、横隔膜疲労度の回復程度を比較すると、PSV群で自発呼吸群に比較して横隔膜疲労回復が有意に遅延した。また、横隔膜疲労作成後に-60cm水柱の陰圧がかかると開く吸気弁を追加することにより呼吸負荷をかけた動物で同様の実験を行った。吸気抵抗(-60cm水柱)を打ち消す分として60cm水柱のPSVを行った群と、80cm水柱のPSVを行った群(PSV80群)では、PSV80群の方が横隔膜疲労回復度は低かった。 結論として、PSVにより呼吸仕事量を過大に軽減すると、呼吸筋疲労はむしろ回復が遅れる可能性があることがわかった。
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