研究課題/領域番号 |
09671562
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
大嶋 嘉明 (大嶋 嘉昭) 鳥取大学, 医学部, 助手 (90233105)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 低酸素性肺血管収縮 / 摘出灌流肺 / 電気回路モデル / ヘマトクリット / イソフルレン / 一酸化窒素 / ホスホエノールピルビン酸 / 人工赤血球 / 赤血球 / 摘出潅流肺 / 人工血液 / 家兎 / 低酵素性肺血管収縮 / 赤血球変形能 / 肺循環 |
研究概要 |
【目的】低酸素性肺血管収縮(HPV)の機序における赤血球の存在の重要性を検討した。 【方法】家兎の摘出灌流肺を再潅流し、21%O_2、5%CO_2、balanceN_2の混合ガスで換気した。HPVは酸素濃度を21%から3%に5分間減ずることにより起こした。肺動脈圧(PAP)と流速波形をそれぞれ低圧トランスデューサーと電磁流量計により測定した。肺動脈圧波形と流速波形を高速フーリエ変換し、インピーダンス波形を算出した。次いで、インピーダンス波形を最小2乗法により電気回路モデルに適合させて、中枢部、末梢部のそれぞれのレジスタンス(R1、R2)、インダクタンス(L1、L2)、キャパシタンス(C1、C2)を算出した。灌流液に自家赤血球と5%アルブミン加Physiological salt solutionの混合液あるいは、人工赤血球と5%アルブミン加生理食塩水の混合液を用い、それぞれで一酸化窒素(NO)吸入下、非吸入下のHPVを観察した。人工赤血球にはヘモグロビン内包リポソームを用いた。 【結果】1.自家赤血球、人工赤血球ではともに、低酸素刺激により、PAPが上昇し、R1、R2、L1、L2が上昇し、C1、C2の減少した。2.自家赤血球ではHctが上昇すると、低酸素刺激によるPAPの上昇が増大し、低酸素刺激による各パラメーターの変化のすべてが増強された。3.自家赤血球では、NO吸入により、低酸素刺激によるPAPの上昇や低酸素刺激による各パラメーターの変化のすべてが抑制されたが、人工赤血球では、抑制されなかった。 【結論】Hct上昇によるHPV増強は、中枢部かつ末梢部でのレジスタンス、インダクタンス、キャパシタンスの変化のすべてによると考えられた。人工赤血球において、NO吸入がHPVを抑制できなかったのは、ヘモグロビン内包リポソームがNOを強く不活化したためと考えられた。
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