研究課題/領域番号 |
09671609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 良典 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50236650)
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研究分担者 |
石渡 進 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30261986)
亀山 周二 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (90186015)
高橋 悟 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (50197141)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 膀胱癌 / FISH / 尿中剥離細胞 / 非侵襲 / allelic loss / microsatellite instability / fluorescence in-situ hybridization / 第7,8,9染色体 / allelic imbalance |
研究概要 |
膀胱癌が確認された44例、膀胱癌を有さない健常者10例、並びに1年以内に膀胱癌の既往を有し現在再発のない17例から得た尿中剥離細胞に対して第9、17染色体のセントロメアプローブを用いてFluorescence in situ hybridization(FISH)を施行した。これらの結果をBladder Tumor Antigen(BTA)テスト(Bard社)、尿細胞診の結果と比較し、同法の膀胱癌の非侵襲的検出法としての有用性について検討した。 FISHは評価可能であった膀胱癌例41例中35例(85%)で染色体の数的異常(FISH陽性)を検出した。これに対して健常者10例中9例がFISH陰性であった。FISH、BTAテスト、尿細胞診の膀胱癌検出感度はそれぞれ85%、64%、32%であった。また同3法の膀胱癌検出特異度はそれぞれ90%、70%、100%であった。FISH法の膀胱癌検出感度は尿細胞診と比較して有意に高かった(p<0.0001)。また膀胱癌の既往を有し現在再発のない17例中13例(76.5%)がFISH陽性であったが、BTAテスト、尿細胞診ともに全例が陰性であった。さらに経過観察期間(3-9か月、平均6.4か月)中7例で膀胱癌の再発を認めたが、全例がFISH陽性であった。 以上より、尿中剥離細胞を用いたFISH法は膀胱癌の非侵襲的検出法、および再発予測法として極めて有用であると考えられた。
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