研究分担者 |
寺井 章人 京都大学, 医学研究科, 講師 (50243019)
滋野 長平 京都大学, 医学研究科, 助手 (30170864)
川喜田 睦司 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70234036)
水谷 陽一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10243031)
岡田 裕作 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
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研究概要 |
腸管を利用した尿路変向術および代謝性アシドーシスによる経時的な骨吸収の変化を調べた。各群5匹ずつの12週齢雄のWistar ratでControl群にはイオン交換水を自由摂取させ,NH4Cl群には1.5%NH4Cl水を飲水させた。0,2,4,8週にDEXAにて第1-6腰椎の骨ミネラル(BMD),尿中デオキシピリジノリン(Dpyr),ピリジノリン(Pyr),血清Osteocalcin,Ca,Pを測定した。回腸末端部を膀胱頂部に吻合したAugmentation群,回腸を切除したのみのSham群,回腸を切開し再び吻合したRe-anastomosis群に分けた。BMDはControl群,Re-anastomosis群で経時的に増加していくがAugmentation群,Sham群では2週目に減少しRe-anastomosis群に比べ有意差を認めた。NH4Cl群ではBMDは増加せずControl群,Re-anastomosis群と有意差を認めた。Dpyr-Pyrはどの群間にも有意差なく,Osteocalcinはどの群でも経時的に減少した。CaはControl群,Re-anastomosis群で増加し,NH4Cl群で不変,Augmentation群,Sham群で減少し,Control群とAugmentation群あるいはSham群の間で有意差を認めた。Pは全体として減少傾向があった。Augmentation群とSham群が同様のパターンを示しNH4Cl群とは異なっていたことは,腸管を利用した尿路変向後のBMDの減少にはアシドーシスよりも回腸切除の影響が強いことが示唆された。
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