研究課題/領域番号 |
09671628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
後藤 章暢 神戸大学, 医学部, 助手 (70283885)
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研究分担者 |
原 勲 神戸大学, 医学部, 助手 (10263378)
岡田 弘 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (00177057)
郷司 和男 神戸大学, 医学部・付属病院, 講師 (50195921)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 前立腺特異抗原(PSA) / 臓器特異性 / プロモーター / TK / アデノウイルス / 遺伝子治療 / 臨床応用 / PSA / ベクター / ホルモン不応 / P53 / 癌抑制遺伝子 |
研究概要 |
前立腺癌の治療法には未だに確立されたものはなく、神経温存的前立腺全摘術やホルモン療法が主流で、放射線療法あるいは抗癌化学療法は確立されていない。前立腺癌の内分泌療法には限界があり、いずれこの治療が無効となる。現在、ホルモン不応、あるいは再燃癌に対する有効な治療法は現時点では存在しないと言っても過言ではない。そのため、世界中で現在ホルモン非依存性前立腺癌の治療法を模索しているところである。こんな中でホルモン非依存性前立腺癌に対して、近年飛躍的に進歩した分子生物学手法を用いた遺伝子治療が脚光を浴びてきた。今回の研究ではこのアデノウイルスを用いたベクターの検討を試みた。よくベクターをトラックにたとえた場合、その荷台にのっている荷物に相当する最も重要な荷については、現状ではこれまでにその特性が十分に解明されているものが使われている。現状の優れた荷台の荷物を、より効果的に今以上の働きをさすためには目的とする部位に効果的に荷を運ぶことである。そのためトラックの運転手に相当するプロモーターの改良が遺伝子治療のこれからの発展につながる。今回、前立腺癌に特異的な臓器特異性PSAプロモーターを利用したベクターの開発を試み、その有効性について検討した。 Ad-PSA-TKはホルモン抵抗性のPSA産生前立腺癌細胞にのみ有効に働き、その発現、活性ともに強力であった。今回の研究で、前立腺癌遺伝子治療において、臓器特異性プロモーターの重要性が確認され、臨床応用へ向けてさらなる検討が必要である。遺伝子治療は多くの問題点もあるが、現時点では次世代の治療法でもあり、本邦での前立腺癌患者の増加を考慮すれば、早急に、臨床応用に向かった研究が必要である。
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