研究課題/領域番号 |
09671650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
東原 英二 杏林大学, 医学部, 教授 (00092312)
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研究分担者 |
森田 良治 杏林大学, 医学部, 非常勤講師
村田 明弘 杏林大学, 医学部, 助手 (80291657)
桶川 隆嗣 杏林大学, 医学部, 助手 (70306679)
奴田原 紀久雄 杏林大学, 医学部, 助教授 (00143470)
米田 龍生 杏林大学, 医学部, 助手 (50286415)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | PCR / 前立腺癌 / PSA / PSM |
研究概要 |
Nested reverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)法を用いて、前立腺癌患者の末梢血中よりprostate specific antigen(PSA)、prostate specific membrane antigen(PSM)mRNAを検出し、臨床診断、血清PSA値、Gleason score、手術標本と対比検討し、本法が臨床的にいかなる意義があるかを検討した。 1. 前立腺癌の前立腺外浸潤を予測する可能性を画像診断、血清PSA値、Gleason score、PCR法を用いて検討した結果、唯一PSM-PCR法のみが前立腺外浸潤を有意に予測できた。 2. 我々はPCRの条件を工夫し、偽陽性のないことと十分な再現性を確認し、従来の画像診断法に比較して高感度の検出法で、より正確に病期診断が可能であることを明らかにした。本法は、根治的前立腺摘除術の必要な患者の選択に有用な検査法となる可能性を示唆している。 3. 術前PSM-PCRの陽性患者は陰性患者に比較して有意にBiochemical recurrenceのない期間が短かった。術前PSM-PCR法により検出される末梢血中の前立腺癌細胞が根治的前立腺摘除術が行われる患者の予後予測因子として有用であることを示唆した。 4. 通常の病理学的に前立腺癌リンパ節転移を認めない23例において、4例にPSMmRNA、3例にPSAmRNAが検出された。病理組織学的に検出困難な前立腺癌のリンパ節転移への微小転移が存在することが示唆され、RT-PCR法による検索が、従来の病理組織学的検討よりもリンパ節転移の検出感度に優れていることが示された。 5. リンパ節でのPSM-PCRの陽性患者は陰性患者に比較して有意にBiochemical recurrenceのない期間が短かった。病理学的に前立腺癌リンパ節転移を認めない症例でもPCR法で検出されるリンパ節微小転移のある患者は術後治療の必要性があることを示唆している。
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