研究課題/領域番号 |
09671686
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
鎌田 正晴 徳島大学, 医学部, 助教授 (60145018)
|
研究分担者 |
二木 史朗 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50199402)
木戸 博 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50144978)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | イムノグロブリン結合因子 / 子宮頸管 / 抗精子抗体 / 分子シャペロン / エストロゲン / プロゲステロン / プロテイン・ジスルフィドイソメラーゼ / ホルモン補充療法 / プロテアゾーム / 性ステロイドホルモン / プロテインジスルフィドイソメラーゼ / 子宮剄質 / 性周期 / プロテイン・ジスルフィド・イソメラーゼ |
研究概要 |
主任研究者らは、抗精子抗体の産生抑制因子として、精漿からイムノグロブリン結合因子(IgBF,immunoglobulin binding factor)を同定・純化した。さらにIgBFの活性化因子として、還元型グルタチオン、T細胞由来のプロテアゾームおよび分子シャペロンの一つprotein disulfide isomerase(PDI)などを同定し、PDIは子宮頸管および内膜など女性内性器に局在していることを証明してきた。本研究では、まずIgBFが子宮頸管腺細胞に発現することをRT-PCRおよびin situ hybridizationにより証明した。さらに子宮頸管におけるIgBFの産生調節機構を明らかにする目的で、ラットの子宮組織におけるIgBFmRNAおよびPDImRNAの性周期による発現変化を、ABI Prism7700sequence detectorを用いた定量的RT-PCRにて検討した。さらにヒト子宮頸部腺細胞(TCO-2)を用いて、IgBFの産生および活性化に対する性ステロイドホルモンの作用を検討した。その結果、ラット子宮頸部組織において、IgBFmRNAおよびPDImRNAの発現が排卵期に有意に亢進することが明らかになった。さらにTCO-1細胞において、IgBFおよびPDI mRNAの発現は、17β-estradiolの添加により亢進した。以上よりヒト子宮頸管における活性化IgBFの産生はE2により刺激され、排卵期に上昇して抗精子抗体の産生を抑制している可能性が示された。 臨床的には、エストロゲン欠乏状態を示す閉経後婦人の免疫機能の変化と、それに対するホルモン補充療法の効果を検討した。その結果、末梢血リンパ球%の減少、血中M-CSF値の減少、IL-1およびTNF-α産生の上昇さらにTh1サイトカイン産生の一過性の上昇とTh2サイトカイン産生の持続的上昇によるTh1/Th2バランスのTh2へのシフトが起こり、それらの異常がエストロゲンを含むホルモン補充療法によって改善されることを明らかにした。
|