研究課題/領域番号 |
09671708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
田中 哲二 大阪市立大学, 医学部, 講師 (80275255)
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研究分担者 |
荻田 幸雄 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00047086)
梅咲 直彦 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (20106339)
出口 昌昭 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10275258)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 放射線治療 / 放射線感受性 / 子宮頸癌 / 抗癌剤耐性 / サイトカイン / アポトーシス / 子宮癌 / 放射線増感療法 |
研究概要 |
(1) ヒト子宮頚部扁平上皮癌の放射線感受性制御分子の検索 放射線感受性簡易測定系を確立し、子宮頚部扁平上皮癌細胞を用いてサイトカインおよび抗癌剤の放射線感受性制御を検討した結果、IL-1βとTGF-β1は放射線感受性を減弱させた。TGF-β1による感受性修飾効果は添加約10時間後にほぼ消失したが、IL-1βによる放射線感受性減弱効果は存続した。サイトカインの放射線感受性制御作用は組織特異的時間依存性であり、放射線増感目的のサイトカイン療法は、癌組織型と時間を考慮した投与法を検討すべきである。また、ある白血病細胞培養上清に著しい放射線細胞死抑制活性を発見し、現在はこのアポトーシス抑制物質の精製に取り組んでいる。ある一定濃度以上のFasシグナルが放射線細胞死を増強することも証明した。 (2) 抗癌剤による放射線増感作用の解析 放射線治療に併用可能な抗癌剤の選択、および放射線治療後の再発癌症例に使用可能な抗癌剤を選ぶために、放射線抵抗性株を樹立したところ、CDDP、SN38、THPにはまだ親株以上の感受性が認められた。この結果はCDDP、SN38、THPは再発癌に対する親株並の放射線感受性が期待できる可能性を示唆している。 (3) 抗癌剤耐性化現象に伴う放射線抵抗性の獲得 放射線高感受性の子宮頚部扁平上皮癌細胞から各種抗癌剤による耐性化細胞株の樹立したところ、CPA耐性株の放射線感受性は親株よりも低下していた。このCPA耐性株の遺伝子異常も解析した。 (4) 放射線感受性制御分子の遺伝子クローニング 放射線抵抗性株から発現クローニング法を試みたが目的のcDNAは単離できなかった。おそらく放射線耐性株は点変異がその耐性化の原因になっていた可能性が考えられる。そこで、現在は抗癌剤耐性株を用いてdifferential display法と発現クローニング法を組み合わせて抗癌剤感受性制御遺伝子と放射線感受性制御遺伝子のクローニングに取りかかっている。
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