研究課題/領域番号 |
09671718
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
正岡 直樹 日本大学, 医学部, 講師 (50199668)
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研究分担者 |
永石 匡司 日本大学, 医学部, 助手 (70297810)
高木 健次郎 日本大学, 医学部, 講師 (00216623)
三宅 良明 日本大学, 医学部, 助教授 (20183634)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 胎児脳神経障害 / 臍帯血流遮断 / 子宮動脈遮断 / フリーラジカル / 興奮性アミノ酸 / フリーラジカルスカベンジャー / アロプリノール / アポトーシス(Fas / Fas-L) / 胎児 / 脳神経障害 / NMDA受容体 / APP染色 / NMDAレセプター / NO / アポトーシス / サイトカイン |
研究概要 |
分娩開始前に既に発症している脳神経障害の発症機序につき検討し、その予防策を考案することを目的とした。胎児にとって致命的ではないものの、脳神経神経障害を形成し得る因子として間歇的臍帯血流遮断、子宮動脈一時遮断などによる低酸素-虚血-再環流障害に注目した。(1)羊胎仔慢性実験モデルを用いた実験系において3分毎に1分間の間歇的臍帯血流遮断を2時間施行することによっで胎仔にacidosisをきたすことなく脳室周囲-基底核、海馬にapoptpsis細胞の出現を確認した。またこの際、脳組織中にhypoxanthine→xanthineの代謝亢進に起因すると考えられる大量のfree radicalsの発生と興奮性アミノ酸glutamateの軽度上昇さらに興奮抑制性に働くGABAの著明な低下などを証明し、これらが脳神経細胞死の一因となると考えられた。(2)また妊娠ラットを用いた子宮動脈-卵巣動脈の20分間の一時的遮断においでも胎仔脳に羊と同様の病理学的所見が認められ、さらに脳組織を用いた検討でFas/FasLの発現、IL-1α,β、IL-8の増加、TNF-α、INF-γの誘導を確認した。(3)脳神経障害発症の予防策の一つとして母獣にxanthine oxidase阻害剤であるallopurinolを投与し、胎仔血中および脳組織中への良好な移行性と間歇的臍帯血流遮断時におけるfree radicalsの発生の完全な抑制を証明した。またこの際母獣、胎仔に生化学的、生理学的副作用は認められず、変動一過性徐脈を呈する(切迫)早産例において、胎児脳神経障害発症予防薬となり得る可能性が示唆された。
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