研究課題/領域番号 |
09671774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西田 升三 近畿大学, 医学部, 講師 (40208187)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アポトーシス / SOD / Cancer / Head & Neck / Cu, Zn-SOD / Mn-SOD / Cu,Zn-SOD / apoptosis / radical |
研究概要 |
本実験は、ラジカル消去剤であるsuperoxide dismutasse(SOD)、glutathione(GSH)等を阻害不活化する事により癌細胞にアポトーシスを誘導させる事、(2)ラジカル増加によるアポトーシス誘導の生化学的機序を解明する事を目的とした。細胞は、アポトーシス実験に多用されているHL-60細胞を用いた。 O_2-ラジカルを消去する、SODの内、細胞質、核に存在するCu,Zn-SODの阻害には、銅キレータであるDiehthyldithiocarbamate(DDC)を使用した。 DDCの添加により、Cu,Zn-SODの活性は、用量依存的に有意に低下を示した。それらの低下に伴い、FACscanにて測定した細胞内ラジカル量は増加を示した。DDC投与後の、DNA fragmentationは、DDCの用量依存的、時間依存的に増加を示した。このDDC誘導アポトーシスは、NACの投与により抑制された。またDDCのよるアポトーシス誘導時のglutathione peroxidase(Gpx)活性の測定の結果、このアポトーシスには、Gpxは関与しないことが示唆された。以上の結果から、細胞内O_2-ラジカルの上昇に伴い、アポトーシスが誘導され、O_2-ラジカルは細胞障害性よりは、むしろシグナル伝達に関連している可能性が示唆された。 TNFαは、ラジカルを介して細胞にアポトーシスを誘導させる.しかしメラノーマなど多くの細胞は、TNFαに耐性を示す。この時、細胞にMn-SODが増加することが認められた。そしてTNFαによるMn-SOD誘導機構にc-kinaseが関与することが確認された。そこでMn-SODの誘導をc-kinase阻害剤H7にて阻害すると、TNFαの抗腫瘍活性が回復する事を認めた。
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