研究課題/領域番号 |
09671779
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
米澤 敏 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 発生学部, 室長 (90001867)
|
研究分担者 |
日下部 守昭 理化学研究所, 実験動物室, 部長 (60153277)
花井 敦子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 共同研究科, 助手
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 聴覚障害マウス / 聴覚障害遺伝子 / 染色体マッピング / Usher 1D症候群 / DFNB12 / waltzer対立遺伝子 / ミオシン10型 / ワルツァー遺伝子 / 行動異常マウス / モデルマウス / 聴覚障害 / 脳性聴覚応答 / 遺伝子座 |
研究概要 |
BUS/Idrマウスは、行動異常を伴う内耳機能障害マウスである。この病因因子を特定するため、原因遺伝子(bus)の染色体マッピングを行い、この遺伝子が第10染色体上にあることを明らかにした。第10染色体上には古くから知られた聴覚障害遺伝子waltzer(v)が存在することから、オリジナルのwaltzerおよびそのalleleであるAlbany waltzerマウスと交雑実験を行い、busがvの対立遺伝子のひとつであることを確認した。次いで、原因遺伝子の特定を目指して、BUSstrainの+/+およびbus/bus個体の精巣より調製したmRNAを出発材料として、cDNAsubtraction法を試みた。得られた200クローンについて調べたところ、bus遺伝子と同じ第10染色体に位置する数種の候補遺伝子が認められたが、PCR解析での検討により、いずれもfalse positiveであることがわかった。現在、GenBank dataとの照合によっても同定されない52種のcDNAクローンについて解析中である。また、BUS,Albany waltzerマウスの内耳組織由来のRNA標品を出発材料として同種の実験が進行中である。 内耳異常の原因遺伝子として、近年、3種のミオシン遺伝子の異常が報告されている。我々は、BUSマウスの原因因子として未知のミオシンが関与している可能性を検索した。その結果、内耳組織に機能未知のミオシン10型の発現を見い出した。この分子は内耳のほか、精巣、腎臓などに発現していることがわかった。染色体マッピングの結果、マウスでは第15染色体に、ヒトでは第5染色体にマップされ、BUSマウスの原因遺伝子候補からは除外された。ヒト第5染色体のこの領域には聴覚障害を伴う頭頂骨異形成症の遺伝子があり、この難病にミオシン10型遺伝子の異常が関係しているかもしれない。
|