研究課題/領域番号 |
09671800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡辺 仁 (渡邉 仁) 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60252673)
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研究分担者 |
前田 直之 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00273623)
井上 幸次 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10213183)
下村 嘉一 大阪大学, 医学部, 助教授 (20162737)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 角膜上皮 / タイトジャンクション / オクルディン / バリアー機能 / バリア機能 / タイトジャクション / ZO-1 |
研究概要 |
現在、眼疾患に対して特徴のある作用を持った多くの点眼薬が販売され、我々眼科医としては選択できる範囲が増えたという意味で非常に喜ばしい限りである。しかし、その一方、そうした点眼薬そのもの、あるいは防腐剤が角膜上皮のバリア機能を傷害する場合がみられ臨床上も問題となっている。この角膜上皮のバリアは角膜上皮の主としてtight junctionがその中心であり、その意味から角膜上皮のtight junctionは重要である。今回そのtight junctionを構成するタンパクのうちOccludinについて、その角膜上皮での正常あるいは創傷治癒における発現について検討した。正常ではOccludinは最表層上皮の細胞間で細胞を囲むように連続性に認められた。さらにOccludinはさらにその下1層の表層上皮間にも認められた。しかし、その下の翼細胞、基底細胞には認められなかった。 創傷治癒過程では伸展する上皮の先端から200μm程度の上皮ではOccludinは認められなかったが、それ以降の最表層上皮ではOccludinが細胞間に認められた。上皮のOccludinはこうした組織免疫化学的に加え、生化学的にもタンパクレベルでも65kdで認められた。 角膜上皮のtight junctionによる上皮のバリアー機能は膠様滴状角膜変性症では軽度の障害であるのに対し、上皮浮腫が認められる水疱性角膜症では上皮バリア機能が非常に低下していること、また薬剤毒性角膜症では明らかな角膜上皮障害ないものでも上皮バリアー機能は低下していることが判明した。角膜上皮バリアーが健常な正常や膠様滴状角膜変性症では最表層上皮細胞間ではOccludinは連続性で発現していたのに対し水疱性角膜症では最表層上皮細胞間ではOccludin存在したものの不連続であった。以上より表層上皮細胞間にOccludinが連続性に表現されているものでは上皮バリアー機能はほぼ保たれているが、不連続性である場合、上皮のバリアー機能は著明に低下しており、上皮バリアー機能と上皮最表層間のOccludinの表現には関連があることが判明した。
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