研究課題/領域番号 |
09671828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 振吉 大阪大学, 医学部, 助教授 (40161202)
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研究分担者 |
吾妻 達生 大阪大学, 医学部, 助手 (90263285)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ECMO / cytokine / 1L-1 / 1L-6 / TNF / PAF / LPS / TNFアルファー / IL-1アルファー / IL-6 / L-NMMA / TNアルファー |
研究概要 |
平成9年度及び10年度に体重3〜4kgの雑種幼犬、それぞれ4頭を用い、ECMO回路によるVA-bypass施行(ECMO:E群)及び、これにエンド トキシン投与を加えた時(エンド トキシン:Ex群)の、血中サイトカインの動態につき検討を行った。上行大動脈及び右房に送脱血管を挿入し、VA-bypassを100ml/kg/min.の流量にて開始した。状態の安定した60分後、エンド トキシン(055B5Westphal:5mg/kg)を静注し、更に約210分各種パラメターを計測した。赤血球数は、E群・Ex群とも、3.5時間の潅流の間、変動は見られなかった。白血球は、E群で変動を見なかったが、Ex群で、前値に比し、軽度の減少が見られた(前値11500±2650/後値9876±1642)。血小板数は、両群で軽度の低下が見られた(E群前値42.3万±5.62万/後値36.1±6.03万;Ex群前値46.0万±7.38万/後値19.9万±8.37万)。ヘモグロビン値・遊離ヘモグロビン値は、両群とも変動が見られなかった。動脈血pHは、E群で変動を見なかったが、Ex群で低下が見られた。心拍数は両群間に差はなかったが、最高血圧はEx群で低下が見られた。肺動脈血流量は、E群で変動を見なかったがEx群で低下が見られた。動脈血中乳酸値は、E群で変動を見なかったがEx群で上昇が見られた。血中サイトカインのうち、IL-1βはE群で変動を見なかったが、Ex群で、一過性の上昇が見られた。IL-6は、Ex群で上昇傾向が見られたが、有意ではなかった。TNF a ・PAFは、両群で有意な変動を見なかった。血漿アドレナリンは、E群で変動を見なかったが、Ex群で一過性の上昇が見られた。血漿ノルアドレナリン・ドーパミンも同様であった。以上よりECMO施行及びこれにエンド トキシン投与を加えた際の血中サイトカン動態に及ぼす影響を検討したが、ECMOの施行自体は、むしろ、サイトカインの産生抑制及び血中よりの除去に促進的に働き、このため、その血中値の変動は少なく、臓器障害の発生への関与は否定的であった。
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