研究課題/領域番号 |
09671893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助教授 (30243463)
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研究分担者 |
大山 和美 岡山大学, 歯学部, 教務員 (00253021)
服部 高子 岡山大学, 歯学部, 助手 (00228488)
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
井上 美穂 岡山大学, 歯学部, 教務員 (20271059)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | differential display / 結合組織成長因子(CTGF) / クロスリンク / アフィニティークロマト / MAPキナーゼ / プロテオグリカン / インテグリン / チロシンキナーゼ / CTGF / レセプター / 内軟骨性骨化 / ペプチドマッピング / 軟骨細胞 / 結合組織増殖因子(CTGF) / Scatchard解析 / crosslink / PDGF / FGF |
研究概要 |
1)内軟骨性骨化過程に発現する結合組織成長因子(CTGF)をdifferential display法によリクローニングした。この遺伝子は肥大軟骨細胞で強く発現していた。 2)CTGF遺伝子を発現ベクターに接続してHeLa細胞に導入し、組換えCTGF蛋白(rCTGF)を生産した。 3)rCTGFは軟骨細胞の増殖、成熟、分化を促進した。 4)rCTGFを用いた結合試験の結果、軟骨細胞において親和性の異なる2種のCTGF受容体を同定した。またクロスリンクや免疫沈降によって、CTGF受容体の分子量が240kDaであることやこの受容体がPDGF受容体とは異なることを明らかにした。 5)CTGF刺激によりMAPキナーゼがリン酸化を受けることやMAPキナーゼ阻害剤の添加によってCTGFの作用が阻害されることから、CTGFの細胞内情報伝達にはMEK,ERKなどのMAPキナーゼ経路が関わっていると考えられた。 6)上記CTGF特異的受容体のうち低親和性のものはプロテオグリカンなどの細胞外基質であり、高親和性のものの一部はインテグリンなどの細胞接着因子であることが示唆された。 7)HCS-2/8細胞の細胞膜画分および細胞質画分からそれぞれCTGF結合蛋白質を、CTGFを固定化したアフィニティークロマトグラフィーにより精製した。その結果、細胞膜画分からは34kDa,44kDa,66kDaの3種類、細胞膜画分からは50kDaの各CTGF結合蛋白質が精製された。これらの発現量はCTGFの細胞刺激により変動したことから、CTGFの生理的作用に関連するレセプターを含む蛋白質であると考えられた。 8)チロシンキナーゼ型受容体に共通する遺伝子塩基配列をもとに縮重プライマーを作製し、RT-PCR法によってHCS-2/8細胞からチロシンキナーゼ型受容体遺伝子断片をクローニングした。これらの塩基配列を調べた結果、既知のチロシンキナーゼ型受容体に似た新しい受容体をいくつか含んでいた。これらの遺伝子の一部の発現はCTGFの細胞刺激により変動し、さらにCTGF遺伝子を多く発現する細胞株にこれらの受容体も多く発現していた。これらの結果は、クローニングしたチロシンキナーゼ型受容体遺伝子断片にCTGF受容体遺伝子が含まれる可能性があることを示した。
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