研究課題/領域番号 |
09671911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土屋 博紀 朝日大学, 歯学部, 助教授 (30131113)
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研究分担者 |
藤原 周 朝日大学, 歯学部, 助教授 (50229069)
佐藤 勝 朝日大学, 歯学部, 助教授 (70154101)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 植物化学療法 / 抗齲蝕 / 抗歯周病 / フラボノイド / アルカロイド / 抗菌性 / 口腔内保持性 / 薬理作用機序 / 酵素阻害 / 機能性食品 / 抗菌周病 / 機能性食物 |
研究概要 |
植物化学療法の歯科医学への応用を目的に、より安全な歯科薬物の創薬的研究として食用植物や機能性食品の有用成分に着目して、フラボノイドとアルカロイドを対象にした抗齲蝕・抗歯周病活性の検索、適用後の口腔内保持性、薬理作用と機序に関する一連を研究を行った。 1.フラボノイド:(1)10数種の植物を検索し、抗齲蝕・抗MRSA薬としての可能性を秘めた数μg/mlのMICを示す抗菌活性物質を単離・同定した。(2)抗齲蝕活性緑茶カテキン類の有効性評価のため、唾液中カテキン類の一斉定量法を確立した。(3)本法は、薬理活性ポリヒドロキシフラボノイドのHPLC分析法の開発へとさらに発展した。(4)洗口後の口腔薬物動態学的解析を行い、抗齲蝕緑茶カテキン類が口腔内に保持されることを証明するとともに、その保持機序として口腔各部位への吸着を明らかにした。(5)対照としてクロルヘキシジンの口腔薬物動態を解析し、カテキン類の抗齲蝕効果を比較・評価した。(6)抗齲蝕・抗菌性フラボノイドの作用機序として、細菌細胞膜流動性の低下作用を解明した。(7)抗歯周病を目的に食用植物成分のコラゲナーゼ阻害活性を検索し、タマネギ外皮に活性を見い出した。活性成分の精製・単離・同定と抗歯周病作用の解析に関する研究は現在継続している。 2.アルカロイド:(1)食用植物成分β-カルボリン類の抗菌活性を検索し、齲蝕・歯周病原性細菌の発育抑制活性を見い出した。(2)薬理活性β-カルボリン類のHPLC定量法を開発し、本法は飲食物や生薬の分析に有効に活用できた。(3)活性検索を調味料の機能性にまで展開した結果、醤油中にヒト血小板凝集抑制成分β-カルボリンを同定し、抗血栓薬としての可能性を追究した。(4)植物性飲食物が含むアセトアルデヒド縮合産物β-カルボリンに、麻酔薬との相互作用や精神疾患への関与の可能性を見い出した。β-カルボリンに着目した、慢性的飲酒患者の麻酔薬耐性あるいは小児自閉症の病態生化学に関する研究は現在継続している。
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