研究課題/領域番号 |
09671931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岡野 友宏 昭和大学, 歯学部, 教授 (20124688)
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研究分担者 |
花澤 智美 昭和大学, 歯学部, 助手 (20245872)
松田 幸子 昭和大学, 歯学部, 助手 (50266178)
関 健次 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
荒木 和之 昭和大学, 歯学部, 助教授 (50184271)
黒澤 玲子 昭和大学, 歯学部, 助手 (90291674)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 遠隔医療 / 遠隔放射線診療 / ディジタル ラジオグラフィー / パノラマ撮影 / 歯科X線検査 / ディジタルラジオグラフィー / パノラマX線撮影 |
研究概要 |
本研究では第1にパノラマX線写真のディジタル化に伴う画像の解像度と圧縮の程度が画質に及ぼす影響について検討した。通常の増感紙・フィルム組合せ系によって得られたパノラマX線写真をスキャナでディジタル化して圧縮した画像を用いて、スキャナの種類やデータの取り込み条件、および圧縮の程度との関係を評価した。対象は歯肉癌によって顎骨が浸潤性に破壊された症例とした。それは初期には骨破壊を検出することが困難であり、進行例では浸潤の範囲を特定するのが困難である。その結果、この検査目的にはスキャナや空間分解能による影響は比較的少なく、むしろ圧縮率による影響が強くあらわれた。X線写真専用のスキャナを用いた場合、150ないし75dpiで10数%から20%程度の圧縮で、また汎用型のスキャナを用いた場合は150dpiで10数%の圧縮が可能であった。一方、これらを電子メールにて添付書類として送付した場合、14,400bpsのモデムを用いたとき、1分半程度の時間を要した。次にパノラマ撮影法のdigital radiographyにおける診断学的価値や画像圧縮による画質の劣化に伴う影響についての検討した。パノラマX線撮影装置としてOP100、X線検出器としてCCDを用いたDigipan^<TM>(Trophy,France)を用いて、これらを検討した。撮影対象はボランティア14名で、得られた画像(3101KB)を、伝送を仮定した画像圧縮(JPEG,非可逆)を行った。画質の判定では、下顎骨骨体部の輪郭、内部構造、下顎歯・上顎歯の歯・歯根尖周囲・歯周組織、上顎洞の骨壁などの変化を判定するのに足る画質といえるかどうかとした。その結果、上顎臼歯部とそれと上顎洞との関係の把握においてやや困難な場合がみられたが、それ以外では充分な画質であることが判明した。また転送時間はINS64上でWindowsPPPプロトコルを用いた結果、非圧縮では約885秒、低圧縮では20秒、高圧縮では1秒未満であった。その結果、ディジタルパノラマ装置は遠隔医療において実質的に利用できるといえた。
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