研究分担者 |
岡野 恒一 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30097555)
内藤 宗孝 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (20167539)
外山 正彦 Aichi-Gakuin University, School of Dentistry, Department of Oral and Maxillofacial Radiology, Assistant Professor (60231453)
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研究概要 |
1.口腔インプラントの予後推定のための画像検査法の確立 口腔インプラントの予後推定のための画像検査法としてCTを応用し,それから得られる再構築CT画像では,歯槽部の状態を正確に把握することが可能である.この再構築CT画像における歯槽骨形態の計測方法を確立し,予後推定のための因子を検討することである. 83患者(男性34例,女性49例)のCT像を検討した. 次のような結果が得られた. 再構築CT画像における欠損部歯槽骨の計測方法を確立した.欠損部歯槽骨の傾斜角度は中切歯部と側切歯部ではほぼ同値を示し,犬歯部では大きい値を示した.歯槽部の骨幅ついて,上下的な骨幅および唇舌的骨幅は中切歯部で大きな値を示した.欠損部歯槽骨の傾斜角度や上下的骨幅および唇舌的骨幅が口腔インプラントの予後推定の因子となりうることがわかった. 2.口腔インプラントの予後評価のための画像検査法の確立 インプラント埋入後において,インプラントの診断にパノラマX線装置による断層撮影の有用性を検討した. 合成15本のインプラントに対して通常のパノラマX線撮影とインプラント部位の横断断層X線撮影を行った.それぞれのX線写真において骨変化を評価した.また横断断層写真で隣接したインプラントの障害像を観察した.次のような結果が得られた. パノラマX線写真で骨変化がみられたインプラントは15本中7本であった.それらは横断断層X線写真において頬舌的に診断し得た.さらに2本のインプラントが横断断層X線写真のみで骨変化がみられた.隣接したインプラントの障害像が15本のインプラントの部位中12部位で目的のインプラントに重積したが,診断に影響はなかった.口腔インプラントの予後評価のための画像診断にパノラマX線装置を用いた断層撮影は有用であることがわかった.
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