研究課題/領域番号 |
09672043
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 康司 名古屋大学, 医学部, 講師 (10238131)
|
研究分担者 |
兼子 隆次 名古屋大学, 医学部, 助手 (50293692)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 温熱療法 / 熱ショックタンパク質 / Hsp70 / Hsp40 / アポトーシス / ストレスタンパク質 / 分子シャペロン / OK-432 / 温耐耐性 / 熱ショック蛋白質 / hsp70 / hsp40 |
研究概要 |
温熱耐性獲得の分子メカニズムの解明はまだ行われていないが、多くの研究がHsp70を始めとする熱ショックタンパク質(Hsp)が温熱耐性獲得に関与していることを示唆している.これまで熱ショックタンパク質と温熱耐性の関連は哺乳類細胞を用いてin vitroのシステムで研究されてきた.われわれはHspの合成と温熱耐性獲得との関係をマウス扁平上皮癌を用いてin vivoし,in vitroと同様in vivoにおいても温熱耐性の発現にほぼ一致してHSp40/Hsp70の合成が確認した.つぎにマウス移植腫瘍を用い温熱療法によるアポトーシスの誘導についてin vivoで検討し、アポトーシスの誘導がハイパーサーミアによる細胞死に密接に関連していることを示した.またOK-432との併用による抗腫瘍効果がアポトーシスの誘導によるものではないことを示した.さらにわれわれは、HeLa細胞におけるHsp40のさまざまな環境ストレスによる誘導と、マウスの各組織におけるHsp40の構成的発現を、Hsp70と比較して検討した.Hsp70とHsp40の誘導パターンはよく似ていた.熱ショックが最も効果的であり、アゼチジンカルボン酸、亜ヒ酸ナトリウムやエタノールはこれらのHspsの誘導に関してある程度の効果があった.またジニトロフェノールと過酸化水素水はHsp40を誘導したが、Hsp70の誘導はみられなかった.これらの結果は、HsP40とHsp70の転写活性化の制御の違いを示唆している.Hsp70とHsp40のいずれも調べたマウスのすべての組織で発現していた.しかしながらHsp40は他の組織に比べて睾丸において非常に高く発現していた.これらの結果はHsp70とHsp40は普遍的に発現していた分子シャベロンとして必須のまた不可欠の機能を持つとともに、睾丸においては分子シャベロン活性に加えてある特異的な機能も持っていることを示唆している.
|