研究分担者 |
松本 裕子 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (50221594)
藤井 彰 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70102564)
池田 真紀子 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (00267113)
西村 均 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (10198509)
渋谷 諄 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (20206147)
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研究概要 |
1980-1998年の19年間に、57症例の歯性感染症よりStaphylococcus epidermidis(S.epidermidis)が分離され、15株がmethicillin-resistant(MR)であった。odontogenic infection中のS.epidermidisの分離頻度は3%以下で、MRS.epidermidisは2%以下と低かった。1989年に初めてMR株が分離された。以後、毎年1-2株分離されていた。MR株に感受性を示した抗菌薬は、minocycline,erythromycin,lomefloxacin,amikacin,rifampicin,imipenem,vancomycinであった。rifampicinが最も低いMIC(<0.1μg/ml)を示した。MRS.epidermidisが分離された70%の症例でsubcutaneous abscessformationがみられた。また、subcutaneous abscess全症例中の約25%よりstaphylococciが分離された。症例数は、S.epidermidis>S.aureusであった。また、ampicillin-resistant株はS.epidermidis17株、S.epidermidis14株であり、MRS.aureus14株、MRS.epidermidis11株であった。1984年に最初のampicillin-resistantS.aureus株、1986年にampicillin-resistant S.epidermidis株が分離された。また、MRS.aureusは1988年、MRS.epidermidisは、1989年であった。以後、MR株は徐々に増加し、90年代では、コンスタントに分離されていた。処置は、pus drainage,enucleation of causative lesion,extracion of the offending tooth,debridement,感受性のある抗菌薬をしようした。治癒期間は、感受性菌と比較して、はるかに長期間を要した。
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