研究課題/領域番号 |
09672142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川端 猛夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50214680)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 不斉求核触媒 / 速度論的分割 / アシル化 / induced fit / アルコール / 求核触媒 / アミノアルコール / 速論的光学分割 / 速度論的光学分割 / π-π interaction / attractive interaction / 遠隔不斉誘起 / ジメチルアミノピリジン |
研究概要 |
代表的な求核触媒である4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)は水酸基のアシル化を促進することは良く知られているが、この他にもラクトン化などの炭素-酸素結合形成や種々の炭素-窒素、炭素-炭素結合形成を温和な条件下に触媒する。本研究ではこれら一連の反応の不斉触媒化を目的としてDMAP型不斉求核触媒の開発を行った。 求核触媒は反応中心近傍に置換基を導入すると触媒活性が落ちてしまうため、不斉求核触媒の設計に際しては遠隔位の置換基による不斉制御が必要となる。本研究ではπ-πinteractionを介した遠隔不斉誘導を計画し、2-アザビシクロ[3,3,0]オクタン骨格の2位にピリジン環を8位にナフタレン環を配置した不斉求核触媒を合成した。本触媒は基底状態ではナフタレン環とピリジン環が相互作用せず、活性中間体であるアシルピリジニウムイオンが生成するとπ-stackingを起こし、アシル基のエナンチオ面が制御される。このように基質との結合を引き金として触媒分子が立体制御に都合の良いコンフォメーションに構造変化を起こすことは酵素反応におけるinduced fitに対応している。この触媒のコンフォメーション変化が遠隔不斉誘導を可能にし、高触媒活性を保持したままでの高エナンチオ選択性発現を可能にした。 本触媒(5mol%)を用いてラセミ体2級アルコールのアシル化による速度論的光学分割を行った。数種のアミノアルコール誘導体を基質とした時、良好なエナンチオ選択性が得られた(変換率64〜73%で98%ee以上の原料を回収、s=9〜21)。また速度論による検討も行い、本触媒がDMAPと同等以上の高い触媒活性を持つこと、立体選択性の発現がエナンチオ選択的な加速性によるものであることもわかった。
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