研究課題/領域番号 |
09672220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大熊 勝治 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10119563)
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研究分担者 |
畑中 保丸 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (30111181)
太田 哲生 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (40194170)
横山 謙 金沢大学, 薬学部, 助手 (70271377)
荒井 國三 金沢大学, 薬学部, 助手 (50126562)
太田 哲生 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (09671290)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | バフィロマイシン / プロトンポンプ / PC12 / アポトーシス / 突起伸展 / プロジギオシン / 細胞分化 / デストラキシン / パフィロマイシン |
研究概要 |
我々は、細胞の増殖・分化・アポトーシスに対する空胞系酸性顆粒の寄与を,bafilomycin A_1の他、プロジギオシン類やデストラキシン等の空胞系プロトンポンプ阻害剤を用いて明らかにするとともに、これら阻害剤のプロトン輸送阻害機構の解明を目指した。 その結果、(1)デストラキシンBとEは、ともにリソソームのプロトンポンプを阻害し、リソソーム内pHを上昇させたが、PC12細胞の分化誘導作用はデストラキシンEにのみ認められた。(2)プロジギオシン類は、そのH^+/Cl共輸送活性によりプロトンポンプを脱共役する、新規H^+/Cl symporterであることを初めて明らかにすることが出来た。また、(3)bafilomycin A_1同様、ブロジギオシン類も神経突起伸展(NOG)を誘導することを発見した。(4)そこで、両プロトンポンプ阻害剤によるNOG誘導作用の特徴を検討したところ、ともに新たなRNA及び蛋白質合成を必要とし、MAPキナーゼ、セリン・スレオニンホスファターゼ、チロシンキナーゼ、チロシンホスファターゼ、カルモジュリン、ホスフォリパーゼA_2依存性であるが、trkチロシンキナーゼやAキナーゼには非依存性である等、両情報伝達経路は酷似していることが判明した。(5)また、tambjamineグループのBE-18591もH^+/Cl symporter活性を示し、免疫抑制や、NOG・アボトーシス誘導作用を示すことを見い出した。(6)ところが、同じH^+/Cl symporterでも、tetrapyrroleは増殖阻害・細胞死誘導作用はあるがNOG作用は示さなかった。 以上の結果より、pH変化やプロトンポンプ活性自身は、少なくともNOG誘導の直接の引き金にはなっていないと結論した。
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