研究概要 |
1.Dynorphin A-(1-13)のgalanin誘発受動的回避学習障害改善作用におけるドパミン神経系の関与 Dynorphin A-(1-13)およびドパミンD_1受容体作動薬SKF38393はgalanin誘発受動的回避学習障害を有意に抑制したが,ドパミンD_2受容体作動薬RU24213,ドパミンD_1受容体拮抗薬SCH23390あるいはドパミンD_2受容体拮抗薬S(-)-sulpirideはほとんど影響しなかった. 2.受動的回避学習に及ぼす[D-Pen^2,L-Pen^5] enkephalinおよび[D-Ala^2] deltorphinIIの影響 [D-Pen^2,L-Pen^5] enkephalinおよび[D-Ala^2] deltorphinIIは,受動的回避学習を障害させた.[D-Pen^2,L-Pen^5] enkephalinおよび[D-Ala^2] deltorphinIIによる受動的回避学習障害は,7-benzylidenenaltrexoneおよびnaltribenによりそれぞれ有意に抑制された.なお,7-benzylidenenaltrexoneおよびnaltribenの単独投与は受動的回避学習にほとんど影響しなかった. 3.Scopolamine誘発自発的交替行動に対するタキキニン類の改善作用 Substance P, neurokinin Aおよびsenktideの側脳室内投与は,scopolamine誘発自発的交替行動障害を有意に改善させた.Substance Pによる改善作用は,naloxoneの前処置によって,ほぼ完全に拮抗された.Substance Pによる改善作用は,μ-オピオイド受容体拮抗薬β-funaltrexamine,δ-オピオイド受容体拮抗薬naltrindoleあるいはκ-オピオイド受容体拮抗薬nor-binaltorphimineを前処置しても影響されなった.
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