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遺伝性球状赤血球症におけるアンキリン遺伝子変異の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09672369
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 病態検査学
研究機関福岡大学

研究代表者

井手口 裕  福岡大学, 医学部, 助教授 (30131808)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード遺伝性球状赤血球症 / Ankyrin / 遺伝子解析 / アンキリン / 遺伝子変異
研究概要

遺伝性球状赤血球症患者(36例)を対象にして、ankyrin遺伝子のプロモーター領域および全エクソン(エクソン1-エクソン42)の遺伝子変異を解析した。このため46対のプライマーを合成し、36例の患者についてそれぞれの遺伝子領域をPCR法にて増幅後、SSCP法にて変異の有無をスクリーニングした。異常なSSCPパターンを呈し変異の存在が疑われる領域については、検出されるたびにDNAシークエンシングによって変異を同定し、また制限酵素を用いた解析により変異の存在を確認した。その結果、19種類のankyrin遺伝子変異を見い出した。これらの内訳は、2種類のナンセンス変異、6種類のミスセンス変異、1種類の塩基欠失(イントロン内8塩基)、1種類のイントロン内塩基置換、および9種類のサイレント変異であった。2種類のナンセンス変異(E886X : GAG-TAG,K1140X : AAG-TAG)は今までに報告のない新しい変異で、ankyrinの産生低下により細胞骨格蛋白の膜へのassemblyが障害されHSを惹起するものと推定された。6種類のミスセンス変異については、単なるpolymorphismであるのか、病因となる変異であるのかさらに検討が必要であるが、変異蛋白の分子不安定性や機能異常によりHSを惹起する変異が含まれていると考えられた。特に、3例がホモ接合であったミスセンス変異(I1075T : ATC-ACC)については、Eberらも同一変異をもった症例を報告しており、病因と関連した変異である可能性が強く示唆された。今後さらにankyrinの発現と機能解析についての詳細な検討が必要である。
Ankyrin遺伝子異常に基づくHSは、最近欧米で報告例が多いが、我が国でも10-20%程度存在するものと思われ、本症の主要な病因の1つであることが明らかとなった。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hiroshi Ideguchi: "Clinical Studies in Medical Biochemistry,2nd edition"OXFORD UNIVERSITY PRESS. 380 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 井手口 裕: "別冊 日本臨床 血液症候群I"日本臨床社. 529 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Ideguchi: "Hereditary spherocytosis. Clinical Studies in Medical Biochemistry, (edited by Glew, R. H. & Ninomiya Y.), 2nd edition"Oxford University Press. 17-27 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi Ideguchi: "Hereditary spherocytosis. Medical Syndromes of Blood Diseases"Nippon Rinsho. 198-200 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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