研究課題/領域番号 |
09672388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大西 和子 三重大学, 医学部, 教授 (30185334)
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研究分担者 |
長谷川 雅美 三重大学, 医学部, 助教授 (50293808)
中西 貴美子 三重大学, 医学部, 講師 (40283543)
出口 克己 三重大学, 医学部, 教授 (60024650)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | リラックス・音楽療法 / 化学療法 / がん患者 / 嘔気・嘔吐 / 不安 / 年齢 / リラックス療法 / 年令差 / 吐気・嘔吐 |
研究概要 |
化学療法を受けている入院患者を対象に、副作用である嘔気・嘔吐に対してリラックス療法・音楽療法の効果はどうか、嘔気・嘔吐と年齢や不安との関係、嘔気・嘔吐と各クールの関係、NK細胞活性・白血球・ホルモンの変化、について検討した。M大学病院と2ヵ所の総合病院の患者35名で、平均年齢54.3歳(男性55歳、女性53.9歳)であった。リラックス療法・音楽療法を行なった実験グループ20名と非実験グループ15名であった。 結果として、リラックス療法・音楽療法の効果の傾向はみられたが、統計的には意味をなさなかった(嘔気・嘔吐値:実験群2.313、非実験群3.466)。しかし、M大学病院においては、統計的(p<.05)に効果はみられた。M大学病院の患者は他の病院の患者より平均年齢が10歳若かった(大学病院49.7歳、他の病院59.8歳)。また、嘔気・嘔吐と年齢との相関関係では、若い年齢層の方が高齢者より嘔気・嘔吐が強く出現している(r=-.534)。このことから、若年者の方が高齢者より嘔気・嘔吐が強く、リラックス療法・音楽療法が効果的である、といえるだろう。嘔気・嘔吐と不安の関係においては、統計的には意味をなさなかった。しかし、M大学病院の患者では、不安(状態)の強い患者が嘔気・嘔吐も強く出現している(r=.68)。また、嘔気・嘔吐の各クールでの変化については、1クール目が他のクールよりも最も強く嘔気・嘔吐が出現している。このことから、患者の不安軽減を図ること、1クール目の化学療法時に十分に嘔気・嘔吐抑制を行なうことが重要である、といえる。NK細胞活性・白血球・ホルモンの変化については、リラックス療法・音楽療法を実施したグループのみのデータであるので、同療法を実施しないグループでの検討が必要である。 今後、今回の結果から得た示唆を現状で生かしながら、さらに継続研究していく予定である。
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