研究課題/領域番号 |
09672392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
江川 隆子 大阪大学, 医学部, 教授 (40193990)
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研究分担者 |
山本 裕子 大阪大学, 医学部, 助手 (40263272)
今井 雪香 大阪大学, 医学部, 助手 (10294240)
荻野 敏 大阪大学, 医学部, 教授 (50124764)
花房 俊昭 (花房 敏昭) 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60164886)
上原 淳子 大阪大学, 医学部, 助手 (80314384)
伊達 久美子 大阪大学, 医学部, 助手 (70283778)
河口 てる子 大阪大学, 医学部, 助教授 (50247300)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 糖尿病性の血管合併症 / 糖尿病性神経合併症 / 看護診断指標 / Lp(a) / API比 / 味覚 / 下肢の感覚・知覚 |
研究概要 |
糖尿病患者(I型、II型)を対象に、治療に対するコンプライアンス状況および日常生活行動、主に合併症の下肢(動脈硬化症ASO)における、看護によるアセスメント技術とその診断指標、リスクマネージメントについて検討してきた。 初年度は平成7年度から行っていた糖尿病疾患(I型、II型)に対する下肢合併症に関する調査を引き続き実施するとともに、70名の糖尿病患者に対する下肢合併症に関する結果を基に看護の視点からも分析し、以下のようなことが明らかになった。 1.殆どの患者は、看護婦から足の観察や爪の切り方などの指導を受けていなかった。 2.ASO(+)群で足の冷感や感覚異常を訴える患者が多い傾向にあった。 3.しかし、殆どの患者は、足の手入れや観察を意識して行っていなかった。また、看護婦からの足についての指導を受けたものはいなかった。 4.ASO(+)(-)群に分類する根拠にしたAPI比(上肢血圧/下肢血圧)と経皮酸素分圧は、非侵襲的かつ看護婦が行なえる下肢の血行障害を観察する技術である。 2年度は、引き続き糖尿病患者(I型、II型)に対する下肢合併症に関する調査を行った。調査内容は、従来の日常行動の面接に、現在の下肢の状態と自覚症状、足のケアに対する意識とケアの状態について、また神経障害については、下肢の感覚と関連が示唆されている味覚について、電気味覚計を用いて、三叉神経領域及び口蓋の舌咽神経領域の測定、また足の客観的感覚評価を追加した。その結果、ASO(+)群では、ASO(-)群に比べて、味覚では、大錐体神経支配領域と鼓策神経支配領域の味覚閾値が有意に上昇していた。また、足の知覚に関しては、ASO(+)群が有意な低下を認めたが、殆どの患者は特に足のケアに関心があっても特別の注意は払っていなかった。その結果以下の事が考えられた。 1.現在行われている患者教育プログラムで患者の足のケアに対する関心やセルフケアを高めるためのカリキュラムの導入と充実が必要。 2.実際の患者の下肢の血行障害をスクリーニングするために、看護婦としては非侵襲的な技法として、API比(上肢血圧/下肢血圧)と経皮酸素分圧、味覚検査、知覚検査を導入し、問診に加え、より客観的な評価基準が必要。 2000年4月からこれらの結果を基に糖尿病患者の足のケアを中心にした教育指導を足の合併症のスクリーニングを含めて実施する予定である。
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