研究課題/領域番号 |
09672415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 愛知県立看護大学 |
研究代表者 |
鎌倉 やよい 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教授 (00177560)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 嚥下障害 / 声門越え嚥下 / 呼吸曲線 / バイオフィードバック / 高齢者 / 看護 / 嚥下訓練 / 分割嚥下 / 行動分析 / 嚥下性無呼吸 / 嚥下量 / 嚥下温度 |
研究概要 |
基礎的研究として、加齢に伴う嚥下時の呼吸の変化、嚥下と呼吸の協調への水の量と温度の影響を測定した。嚥下時の呼吸曲線と舌骨上筋群の表面筋電図が同時に測定された。まず、若齢群20人(年齢19.5±2.7歳)、初老群10人(年齢64.8±3.2歳)、高齢群17人(年齢85.6±2.9歳)を被験者として、10mlの水を嚥下した時の呼吸の型、嚥下性無呼吸の持続時間、舌骨上筋群筋活動を3群間で比較した。呼吸型ではeae型(呼気-無呼吸-呼気)の発現率が、若齢群(60.5%)と初老群(64.3%)に比較して高齢群(42.6%)では有意に低かった(p<0.05)。嚥下性無呼吸の持続時間は若齢群(0.94±0.20sec)と初老群(1.02±0.20sec)に比較して高齢群(1.36±0.46sec)では有意に延長した(p<0.01)。若齢群では、無呼吸開始から0.04±0.08sec後に最大筋放電が生じたが、高齢群では0.26±0.30sec後に有意に遅延して出現した。次に、若齢者15人(年齢20.4±3.1歳)を被験者として、水の量(10・20ml)と温度(5・25・50℃)を変化させて、呼吸曲線と舌骨上筋群の表面筋電図が同時に測定された。10mlの嚥下量においてeae型の発現率(71.3%)が有意に増加し(p<0.05)、嚥下性無呼吸の持続時間(0.85±0.17sec)が有意に短縮された(p<0.01)。さらに、声門越え嚥下に関する呼吸曲線のフィードバックの効果を検討した。実験1では、10mlの水を平均3.4回の反射によって嚥下する被験者(女性、21歳)に対して、嚥下反射の回数を減少させることを目的として声門越え嚥下を実施した。実験2では、被験者(女性、70歳)に対して、呼気の開始時に嚥下反射を惹起するように呼吸型を修正することを目的として、声門越え嚥下を実施した。これらの効果が実験デザイン(ABA、ABAB)によって判断され、その結果声門越え嚥下の成功する頻度は呼吸曲線のフィードバックによって増加した。
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