研究課題/領域番号 |
09672425
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
雄西 智恵美 東海大学, 保健科学部, 教授 (00134354)
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研究分担者 |
中村 雅子 東海大学, 保健科学部, 助手 (40287115)
大石 ふみ子 東海大学, 保健科学部, 助手 (10276876)
水野 道代 東海大学, 保健科学部, 講師 (70287051)
藤村 龍子 東海大学, 保健科学部, 教授 (90070763)
江川 幸二 東海大学, 保健科学部, 講師 (90276808)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | セルフケア / 肺がん患者 / がん看護 / 病名告知 / 肺切除術 |
研究概要 |
がんに対する死のイメージは過去のものになりつつあるが、年々増加の一途をたどっている肺がんは難治性であり、患者・家族にとって大きな脅威や苦痛となっている。このような肺がん体験者が治療効果や生存率を越えたところで、治療の初期段階から自らの健康問題に主体的に取り組めるよう支援していくことががん看護の大切な役割であると考える。そこで、本研究では継続治療を受けている肺がん患者のセルフケア状況とその要因を記述することを目的とした。肺切除術後と終末期で痛みのある患者を対象にデータ収集した結果以下のことが明らかとなった。 1.術後肺がん患者のセルフケア状況として《セルフケアの動機づけ》《セルフケアの方向付け》《セルフケアの実現》および《セルフケアの寄与因子》の4つのカテゴリーが導き出された。《動機づけ》には、<楽観視できない将来予測><自分と家族の人生を変える出来事>などのサブカテゴリーが含まれており、この状況評価が意図的行為を発動させる理由になっていると捉えられた。《実行》には、<呼吸機能を鍛える><身体の変化に注意を払う><再発の不安をコントロール><生活環境から再発のリスク要因の排除>などが導き出された。《寄与因子》には<医療者との信頼関係><ソーシャルサポート><身体的苦痛の程度>が考えられた。 2.終末期肺がん患者の痛みに対するセルフケアでは、上記の4つのカテゴリーに加えて《セルフケア能力低下の自覚》のカテゴリーが導き出された。これには<息切れしやすくなった自分>や<判断力が低下した自分>があり、徐々に健康状態が悪化する終末期患者特有のカテゴリーであると捉えられた。《セルフケアの実行》には、<医療者と一緒に鎮痛計画の作成><自分のやり方で痛みを緩和>など、低下するセルフケア能力との兼ね合いの中で痛みの緩和に自助能力を働かせている状況が明らかとなった。 がんの病名告知状況とその結果に対する遺族の納得に関する調査では、患者の曖昧な情報提供と患者が病名に漠然と気づいていることが遺族の納得に影響していることが明らかとなった。
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