研究課題/領域番号 |
09680079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
工藤 孝幾 福島大学, 教育学部, 教授 (30113997)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 運動学習 / 学習方略 / KRの頻度 / 文脈干渉効果 / 協応性 / 自由度 / KR / 練習スケジュール |
研究概要 |
本研究の目的は、学習者が自発的に採用する学習方略が運動学習に及ぼす効果について明らかにすることである。具体的には、学習者が運動課題を練習するときに採用するKR情報の利用方略を、KRの頻度と運動学習に関する近年の発見と比較すること、複数の運動課題を練習するときに学習者が採用する練習スケジュールに関する方略を、最近の文脈干渉効果に関する研究の成果と比較することである。 これらに関する二つの実験では、学習者が採用する方略と従来明らかにされてきた発見との関係という点において異なる結果が得られた。KR利用方略に関する実験では、従来の研究は毎回KRを提供するよりもKR提供の頻度を少なくしたほうが学習を促進すると報告しているが、今回の実験で学習者が採用したのは悉皆利用方略であった。 練習スケジュール方略の実験では、ブロック練習方略を採用する人はほとんど見られなかった。この結果は、ランダム練習のほうがブロック練習より保持と転移において勝れているという従来の研究結果と矛盾しない。ただし、典型的なランダム練習を採用する人も少なく、多くの被験者はランダム練習とブロック練習の中間型のさまざまなタイプの練習方略を採用していることがわかった。 また文脈干渉に関して、本研究では全身の協応方略のちがいという観点からの解釈を試みたが、予想に反してこの実験では文脈干渉効果そのものが見られなかった。したがって、当初の目的通りの分析をすることはできなかったが、全身協応が要求される運動課題を学習するときの協応性の変化に関して、きわめて興味深い結果を得ることができた。
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