研究課題/領域番号 |
09680088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小堀 かおる 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10209190)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 骨格筋 / 運動 / 静止張力 / 収縮タンパク質 / 収縮特性 / 骨格筋収縮特性 / 可動域制限 / 萎縮 / 筋の長さ-張力関係 / タンパク質 |
研究概要 |
筋収縮において骨格筋の成長・肥大・タイプ変換に影響を及ぼすと推察される“機械的刺激"のうち、「静止張力発生を伴わない筋の長さ変化」に着目し、収縮による筋の「動き」が骨格筋に及ぼす影響を検討するための細胞モデルおよび生体モデルを開発し、骨格筋への影響を検討した。 平成9年度は、培養細胞に受動的な伸縮を負荷する装置を開発し、伸展させて張ったシリコン膜ディッシュにラット新生児体肢から抽出した筋芽細胞、線維芽細胞をまき、4日後に筋管が形成された時点で伸縮運動を開始した。培養開始後8日で培養・運動を完了し、細胞を回収して分析を行った。同条件で静置培養した細胞を対照とした。SDS-PAGEにより筋蛋白質組成の変化の検討および蛋白分子量の測定を行った。伸縮運動を負荷した細胞では数例でアルブミンがわずかに増大したが、収縮タンパクに変化は認められなかった。 平成10年度には、マウス下腿ヒラメ筋が、1.伸張域でのみ、または、2.短縮域でのみ活動するような可動域制限ギプスを片脚に施して運動を行わせ、5週間後、無処置の対脚ヒラメ筋とともに摘出して、筋長-等尺性単収縮張力関係を調べた。いずれのギプス筋も対照筋に比べ筋重量は低下したが、その低下は伸張域運動群でより小さかった。静止張力は、短縮域運動群で立ち上がりが速くなったが、伸張域運動群では対照筋と同様であった。至適長および最大単収縮張力で標準化した筋長-張力関係は両ギプス群とも変化しなかった。 以上より、「静止張力を伴わない筋運動」は通常の収縮および「静止張力を伴う筋運動」に比べ筋の萎縮と弾性低下を引き起こすが、筋の収縮タンパク組成および収縮特性には変化を及ぼさないことがわかった。
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