研究課題/領域番号 |
09680123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 国際武道大学 |
研究代表者 |
谷口 有子 国際武道大学, 体育学部, 教授 (80217140)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | bilateral deficit / strength / reaction times / resistance training / practice / reaction time / hemifield stimulus / crossed response / uncrossed response |
研究概要 |
上肢あるいは下肢において両側同時に動作を行った場合、一側単独の場合と比較して機能低下(bilateral deficit)が観察されることが報告されている(Vandervoortら、1984;Kohら、1993など)。このbilateral deficitに対してレジスタンス・トレーニングおよび反応速度短縮のための練習が及ぼす影響を検討し、そこに介住するメカニズムを明らかにすることが本研究の目的であった。本研究によって得られた知見は、以下の通りである。 レジスタンス・トレーニングについては、両側性トレーニングを行うと両側同時条件での力発揮が増加し、一側性トレーニングを行うと一側単独条件での力が増加するというトレーニング効果の特異性が存在することが明らかになった。また、上肢または下肢の両側性または一側性のレジスタンス・トレーニングが、トレーニングを行っていない下肢または上肢の両側性機能低下に及ぼす影響を調べ、非鍛錬肢については、一側トレーニング群の両側指数(bilateral index;BI)(Howard&Enoka,1991)が鍛錬肢と同様、負の方向にシフトしたのに対し、両側トレーニング群では、鍛錬肢と同じ正の方向にはシフトしないことが明らかになった。 反応速度短縮のための練習の場合は、反応時間自体は短縮するが、両側RTと一側左RTとが連動して変化するため、両側性機能低下の割合は変化しないことが明らかになった。また、反応時間にみられる両側性機能低下については、両側反応における左右の反応を統合するプログラムが右の大脳半球にあると推察され、一側反応と比べて両側反応ではこの過程が余分に必要であるために反応が遅れると考えられた。最大筋力発揮時、および反応課題遂行時に観察される両側性機能低下は、一見同様の現象に見え、同一の機序が働いているようにみなされがちであるが、両者に働くメカニズムは完全には同一のものではないと考えられた。
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