研究概要 |
本研究の目的は自律訓練法を用いた脳波(α_2波)バイオフィードバックトレーニング(BFT)によって集中力を高め、パフォーマンス成績を上げる方法を開発することである。研究上の必要から我々が製作した脳波BFT機(FM515S)は、前額(Fp_2の位置)から6個の帯域の脳波(θ_2,α_1,α_2,α_3,β_2とアーティファクト)を区別して、2秒毎にその優勢脳波を資料として収集できる。 種々の方法に基づくイメージから、Fp_2α_2波が発生したらFM515Sに刺激が送られ、音や光が発生するようになっている。 我々は次のようないくつかの研究を行った。 1 自律訓練法を用いた優勢前額皮上電位(脳波)α_2波バイオフィードバックトレーニングによる注意集中の増強の検討 2 色・情景・音を用いた脳波バイオフィードバックトレーニングによるFp_2α_2波増強とパフォーマンスの向上 3 快適感と優勢前額皮上電位との関連 その他である。 これらの研究の結果、主に次のことが明らかになった。 1 脳波(Fp_2α_2波)BFTによって集中力を高めることができ、その結果パフォーマンスを向上させることができる。 2 パフォーマンスの種類によってBFTに用いる効果的な優勢脳波の種類が異なる。 3 自律訓練法によって優勢Fp_2α_2波を強化(出現時間を延ばす)することができる。 4 一般に多くのパフォーマンスはFp_2α_2波の増強による集中力の向上によって効率をあげることができる。
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