研究課題/領域番号 |
09680152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田林 明 筑波大学, 地球科学系, 教授 (70092525)
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研究分担者 |
松井 圭介 筑波大学, 地球科学系, 講師 (60302353)
森本 健弘 筑波大学, 地球科学系, 講師 (20282303)
斎藤 功 筑波大学, 地球科学系, 教授 (90006586)
佐々木 博 筑波大学, 地球科学系, 教授 (70062817)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 持続的農村 / 女性 / 兼業農民 / 高齢化 / コミュニティ活動 / 自然環境 / 都市化 / 農村コミュニティ / 兼業化 / 都市農業 / 果樹農村 / 稲作農村 |
研究概要 |
日本でも諸外国でも持続的発展の可能性のある農業と農村社会の具体的な内容と、それが形成されるための地域的条件を明らかにすることが、現代の重要な課題となっている。持続的農村を実現するためには、そこに居住する住民の良好な人間的結びつき、すなわち活力のある農村コミュニティの存在が不可欠である。そのためには、地元に根付いている女性の役割が極めて大きい。この研究は女性の活動に着目して、持続的農村の地域的条件を探ることを目的とした。全体として、(1)既存の文献の検討、(2)統計的な分析、(3)事例研究という3つの側面から研究を進めたが、特に事例研究に中心をおいた。 結論としては、農村の人的なつながりやコミュニティが持続的農村の基本的な要素であり、それらをどのように維持したり、再編したりするかが農村の持続性実現にとって重要であることがわかった。しかし、近年農村の人的な結びつきが希薄となり、コミュニティも弱体化し、このことが農村の持続的性格を弱くするように働くようになった。このような状況のなかで、農村の伝統的な組織を土台にして新たな人的なつながりや組織がつくられたり、営農集団や趣味の会などの機能的な組織がつくられたりしている。また、農産物を通じた農家と都市住民との交流や、機能的な組織が既存の村落の領域を越えて構築されるなど、農村の社会的・文化的基盤は、人的なつながりやコミュニティの空間的な範囲を柔軟に、かつ広域的に広げることで再編されたりしている。このような農村の組織やコミュニティの再編の際には、女性が極めて重要な役割を果たしてきており、女性の動向によって農村が持続的性格をもつようになるか、そうではなくなるかが決まることが多いことが、われわれの今回の研究で明らかになった。
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