研究課題/領域番号 |
09680157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
岩崎 公弥 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (80135392)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 近世綿作 / 瀬戸内地域 / 畑方綿作率 / 田方綿作率 / 干拓新田 / 綿織物業 / 福山藩 / 芦田川 / 綿作 / 瀬戸内 / 綿作率 / 近世 / 地域差 / 歴史地理学 |
研究概要 |
瀬戸内綿作地帯の事例として広島県東部の芦田川流域を中心に調査を行った。当地域を事例として選択した理由は、芦田川下流域において多くの干拓新田が造成されたこと、そこにおいて綿作が大規模に展開したこと、旧村における綿作状況が判明し新田地域との地域比較が可能であったことなどによる。 本研究では、福山藩の村別地誌とも言うべき『備後群村誌』を基本資料として、同領域における畑方綿作状況及び畑方綿作率、さらにその1戸当たり経営規模などについて究明を行った。その結果、藩領域のほぼ全域(約90%)にわたって畑方綿作が実施されていたこと、畑方綿作の中心地域としては、福山城下町周辺の芦田川河口干拓新田地帯であった。推測した明和期の人口をもとに村別1戸当たり平均畑方綿作面積を算出した。その結果、福山藩全体の1戸当たり畑方綿作経営面積の平均は、約7畝であるが、2反を超える村々も干拓新田地帯や沖積低地部にかなり多く認められる。田方綿作率が判明する数か村について、田畑を合わせた1戸当たり綿作面積を求めたところ、1反を越える綿作経営を行っていたことが判明した。 さらに、継続的に田方及び畑方綿作率の判明する3か村についてその綿作率の推移を調べた。その結果、田方綿作率の変動は畑方綿作率の変動よりも一般には大きく、時々の綿価や米価の変動に対応していたことが推測された。田方綿作のピークは化政期であり、それ以降になると当地域の田方での綿作は衰退傾向を示したと考えられる。
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