• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

富士山の亜高山針葉樹帯の群落学的解析に基づく垂直分布帯変動抽出の試み

研究課題

研究課題/領域番号 09680180
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 自然地理学
研究機関東京都立大学

研究代表者

岡 秀一  東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50106605)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード富士山 / 垂直分布帯 / 樹木限界 / 攪乱 / 群落学的解析 / 史料 / 森林限界 / 撹乱
研究概要

本研究の目的は、基本的には群落学的手法を駆使ながら富士山の垂直分布帯の変動を抽出することにある。このために本研究期間中に1)空中写真の判読、2)現地における植生調査ならびに気象観測、3)文献・資史料による検討を行った。
米軍・国土地理院・林野庁によって撮影された空中写真は1946年〜1993年の間に11回を数え、亜高山帯林分へのさまざまな攪乱の実態を捉えることができた。これらの中で雪代と呼ばれる湿性雪崩の影響は特筆される。
現地調査の対象地域は北西斜面樹木限界以下に設定したが、すでに報告のとおり、当該地域には階段状の微地形が発達している。この微地形は植生分布にも大きく関わっている。従って、この微地形の成因解明は植生分布帯変動の実態解明にも直接的に関係する。このためにペイントラインを設定して砂礫の動きをチェックし、また凍結融解がどのように生起するかを推し量るため、気温・地温・積雪深の観測を行った。当初、現在も周氷河作用が機能していることを予想していたが、ペイントラインの乱れは小さく、凍結融解期間も短いことが分かった。一方、これらの階段構造は森林中にも追尾できることが分かった。これらのことと当該地域が風衝地であることを踏まえ、この階段構造はむしろ寒冷期に形成されたもので、現在、融雪季などにおける流水によって平準化されつつあるのではないかという想定に至った。従って、富士山北西斜面における植生帯は微地形を拠り所にまさに一次遷移の途上であるということになる。
資史料からの検討という点では未だ想像の域を脱せず、残念ながら江戸期と現在の植生帯の差異についての有意な情報を得るには至っていない。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 浜田崇・菅野洋光・岡秀一: "富士山北西斜面の森林限界付近における気候環境"地理学評論. 73(印刷中). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 青山高義・小川肇・岡秀一・梅本亨: "日本の気候景観-風と樹 風と集落-"古今書院. 181 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hamada, T.Kanno, H., and Oka, S.: "Climatic conditions near the forest limit on the northwestern slope of Mount Fuji, Central Japan"Geogr.Rev.. 73A. 435-447 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Aoyama, T., Ogawa, H., Oka, S., and Umemoto, T.(eds): "Climatic Landscapes in Japan"Kokon-shoin. 181 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浜田崇,菅野洋光,岡秀一: "富士山北西斜面の森林限界付近における気候環境"地理学評論. 73(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 青山高義・小川肇・岡秀一・梅本亨: "日本の気候景観-風と樹 風と集落-"古今書院. 181 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 岡 秀一: "エルニーニョとロマス植生" 第28回気候影響・利用研究会講演論文集. IV号. 28-29 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 岡 秀一(分担): "新編農業気象学用語解説集" 日本農業気象学会, 313 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 岡秀一・管野洋光・浜田崇: "富士山森林限界付近の群落と徴地形" 日本地理学会要旨集. 51号. 330-331 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 岡 秀一: "「気候景観」は再生する" 日本地理学会地生態学研究グループ第1回 研究発表・討論集会報告書. 56-59 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi