研究概要 |
本研究は,国際理解に通じる小学校英語教育を行っている研究開発校の活動を中心に推進してきた。その結果,政治的・経済的・社会的,そして教育的環境の微妙な変化に伴い,小学校英語教育の学校教育の中での位置づけが変わってきていることがわかった。 研究は研究開発校の報告書,資料の整理・分析に基づいて行ってきたが,それと同時に,研究開発校を十校余り訪れ,実際の授業をデジタルカメラで撮影し,さらに開発校の責任者から研究状況について,説明を受けてきた。また,横浜市や金沢市の公立小学校での小学校英語教育を撮影したり,教育委員会関係者の説明をうけてきた。また,私立の小学生,対象の英語教室の授業状況も観察し,生徒の第2言語としての英語の習得状況についても説明をうけた。 上記のような私たちの研究は広範囲にわたったが,さらに現在進行中で,平成11年度に終了する研究開発校によるカリキュラム研究も視野にいれ,大学のカリキュラムの改革について検討する必要性を実感している。 現在までの研究の結果,研究開発校の小学校英語教育は,ALTの依存する部分が多く,一般の公立小学校もこの方式をとろうとすると,予算的に不可能のように思える。従って,金沢市のようにEAA(English Activities Assistant)制度を活用するのがよい方策のように思えるが,この制度に関しては更に綿密に研究していく予定である。
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