研究課題/領域番号 |
09680340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
國枝 義敏 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90153311)
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研究分担者 |
笹倉 万里子 岡山大学, 工学部, 助手 (30284087)
上原 哲太郎 和歌山大学, システム情報学センター, 講師 (20273485)
城 和貴 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90283928)
齋藤 彰一 (齊藤 彰一) 和歌山大学, システム工学部, 助手 (70304186)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 並列化 / 最適化 / コンパイラ / ベクトル化 / 依存関係解析 / ユーザ支援 / タスクグラフ / 粒度 |
研究概要 |
平成9年度は、システム全体の基本設計/詳細設計を行った。まず、対象計算機のアーキテクチャの特徴、ならびに、応用プログラムの計算パターン/データ参照パターンの特徴を調査した。これに関して得られた知見は、以下のようなものであった。 エンドユーザが現状で利用可能な並列計算機を利用し、現在までに成功したと思われる実規模数値処理プログラムの並列計算は、(1)量子色力学QCD、(2)量子化学(分子軌道法)、(3)数値流体力学CFD、(4)資源探査(Oil reservoir,地震波解析)など限られたものしかない。これらは、元来高い並列度を有する問題で、しかも、プログラムの全ライフに渡り、高い並列度が持続する。すなわち、元々独立な数多くのジョブの集まりであるものである。逆に、こういうタイプに属さない一般の数値処理では、並列性を単純には引き出せない。特に、並列計算機のアーキテクチャに精通しないエンドユーザには、到底並列化は不可能か、または、膨大な労力を要するために、ほとんどあきらめられている状態であると結論した。 この知見は、本研究が目的とする強力な自動並列化技術の確立が急務であることを実証するものである。そこで平成10年度は全体システムの中で、応用プログラムを解析し、データ参照関係に基づくプログラムの挙動を三次元で表示するサブシステムの構築をめざし、設計を行い実装を開始した。 平成11年度はこのサブシステムを各機能/モジュール毎に設計・実装した。同時に、コンパイラ内部のより一般的な中間表現も提案するとともに、その可視化の方式も具体的に詰め、本サブシステムに組み込んだ。 さらに平成10年度以降、システム総体としても、機能面、ユーザインタフェースの改良などを実施し、ユーザ支援システムとしての完成度を高めた。具体的には、プログラム構造の可視化機能とデータ依存関係の可視化機能、ならびに、ソースプログラムの表示機能それぞれを相互に有機的に連携させた。平成11年度には、並列化において最も困難と思われるデータ分割について、視覚化によってユーザ指示のヒントを与えるプログラムを作成し、本サブシステムに組み込んだ。
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