研究課題/領域番号 |
09680351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
太田 道男 筑波大学, 構造工学系, 教授 (10016446)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 視覚代行 / 音像定位 / 音響的手法 / 速度計測 / 画像処理 / wavelet変換 |
研究概要 |
視覚障害者に対する感覚代行装置として、本研究では聴覚を用いた音響的視覚代行装置について、特にROLAND Rss-10三次元サウンドプロセッサーで作った三次元的な音を用いて、方向感及び形の認識についての実験を行った。これにより三次元サウンドプロセッサーで構築した音響提示装置の効果を、以下の3段階の実験により確認した。尚、このシステムでは、pcによって構築したノイズを音源として3次元サウンドプロセッサーを操作することにより3次元的音源に変換し、被験者はヘッドホンを利用してその音源の方位を判断する。 (実験1)3次元空間内の音源定位能力について 音源として、白色音と8kHzを中心としたバンド幅を持つピンクノイズを用い、固定した参照音源の呈示の効果についても実験的に考察した。白色音よりもピンクノイズの方が認識力が高く期待され、また参照音の効果はさほど期待出来ないことが認められた。また、空間内に音源の動きによって三角形、四角形、円形などの簡単な図形を表示し読み取り能力を確認した。 (実験2)対象物体に対する接近実験 仮想的な対象物体を想定し、上記の装置を装着して対象物体に対して接近する実験を行った。距離は3〜5mで50cm以内に接近することを目標とした。カメラとしては、普通の視野角を持つものと、全周囲型のを用いた。音の呈示間隔の長すぎなどに問題を残したが、接近問題にたしてはかなり満足の得られる効果を発揮した。 (実験3)対象物の把握実験 50cm以内の接近した後の把握実験、および対象物が椅子と仮定して着席する実験を行った。前者においては、手を振り回して対象物を探り当てる効果を除くように配慮し、また後者においては机の存在の効果も考慮した。物体に接近した場合においては、カメラを対象物にターゲットさせることが難しくこの点の改良が今後の問題とはなったものの、所期の目的を達したといえる装置を開発出来た。
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