研究課題/領域番号 |
09680436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 共立女子短期大学 |
研究代表者 |
山森 芳郎 共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (10133117)
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研究分担者 |
岡田 悟 共立女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (30233331)
児玉 好信 共立女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (00108200)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 市民意識 / 数量化3類 / ボランティア活動 / 意識類型 / 比較研究 / 意識調査 / 意識構造 / 国際比較 / 社会システム |
研究概要 |
これはボランティア活動に対する市民意識構造の国際比較について報告するものである。調査対象地として、1995年の阪神大震災以来ボランティア活動が注目されるようになった日本(首都圏)とボランティア先進国イギリス(バーミンガム市周辺)を選び、1998年1月に調査を実施した。市民意識構造の分析にあたってその多元性を予測し、多変量解析の一つ数量化3類を、日英それぞれに適用した。その結果、まず日本側について意識構造はつぎのように解釈された。第1軸:ボランティア活動を通じての社会改革に対する態度:「革新志向」対「保守志向」第2軸:ボランティア活動に対する関与の程度:「直接関与志向」対「関接関与志向」第3軸:ボランティア活動に際しての社会対応の仕方:「個人行動志向」対「組織行動志向」またイギリス側について、意識構造はつぎのように解釈された。第1軸:ボランティア活動を通じての社会改革に対する態度:「革新志向」対「保守志向」第2軸:社会に対する依存度:「自力志向」対「依存志向」第3軸:ボランティア活動に対する関与の程度:「直接関与志向」対「関接関与志向」これら日英両国の意識構造を比較すると、つぎのような特質を抽出できる。第1に、ボランティア活動に対する市民意識は両国とも多元的に構成され、多様な、対照的な考え方から成り立っている。第2に、両国の市民意識がともに多元的であるというだけでなく、双方に共通する構造軸、共通する意識類型が存在することである。とくに両国の第1軸:「革新志向」対「保守志向」、それに日本側の第2軸、英国側の第3軸の「直接関与志向」対「関接関与志向」がそうである。残った日本側の第3軸、英国側の第2軸も、状況対応の仕方あるいは社会に対する依存度という違いはあるものの、組織というものの社会性に着目すれば日本側で「自立的か、依存的か」という解釈も成り立ち、相互にかなり類似した傾向である。市民意識構造が共通しているので、両国間の国際的な交流は充分に可能であると思われる。
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