研究課題/領域番号 |
09680497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
綿貫 豊 北海道大学, 農学部, 助教授 (40192819)
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研究分担者 |
内藤 靖彦 国立極地研究所, 教授 (80017087)
樋口 広芳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10111486)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 海洋環境 / モニタリング / 海鳥 / 採餌 / バイオテレメトリー |
研究概要 |
微細スケールでの海洋環境変動研究が海洋汚染評価や魚群動態などの生物過程の解明には重要である。海洋環境モニタリングは調査船および観測衛星によって実施され、大スケールでの分析が進んでいる。自由生活する海鳥を観測プラットフォームとすることによって、微細環境をモニタリングすると同時に動物の行動・生理的反応を測定し、環境モニターとしての評価および保全生物学への応用を検討した。飛翔潜水性海鳥であるウ類およびウミスズメ類は水中、空中、陸上と多様で広範囲な生活の場をもち、海中も含めた3次元での微細な環境変動に反応する。彼らにデータロガーと電波発振器を装着し、これらテレメトリーシステムによって物理環境、位置及び潜水行動を記録した。その結果、1)飛翔性ウミスズメ類の方が潜水専門のペンギン類よりも2倍長く潜っており、彼らを環境モニターとして利用する際、異なる生理的制約を考慮する必要があること、2)ウミウの採食場所には大きな個体変異が観察され、浮魚資源量の年変動に対する餌のシフトにともなって個体毎にこの採食パターンをスイッチしている可能性が示唆されたため、個体レベルでの研究が必要とされること、3)浮魚専門食のウトウ雛は、暖水塊が早く形成され良い餌であるカタクチイワシが早く出現した年に、速く成長し繁殖成功率も高く、その繁殖パラメターは海水温に依存した浮魚資源の季節的変動と年変動に密接に関連すること、4)ハシブトウミガラスの潜水行動と周辺海水温をマイクロデータロガーで測定することで、彼らの採食海域とその利用パターンを推定でき、大型動物をプラットホームとした海洋環境と動物の相互作用を研究するためテレメトリー技術が有効であることが確認された。
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