研究課題/領域番号 |
09680590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤井 順逸 大阪大学, 医学部, 助教授 (00222258)
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研究分担者 |
東山 繁樹 大阪大学, 医学部, 助手 (60202272)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アポトーシス / 増殖因子 / シグナル伝達 / EGF受容体 / EGF-受容体 |
研究概要 |
細胞膜表面の糖鎖については、その重要性が指摘されているものの、細胞増殖との関連での解析はほとんどされていない。そこで、ラットのβ-1,4-N-acetylglucosamyltransferase IIIの遺伝子GnT IIIをラット褐色細胞腫細胞のPC12にgnt3発現ベクターを導入し、細胞の糖鎖のリモデリングを行い、糖鎖改変宿主細胞における神経成長因子NGFによる分化誘導への応答性を検討した。その結果、gnt3発現ベクターを導入したPC12細胞では、GnT III遺伝子産物であるGnt III酵素の作用による特徴的な枝分かれ構造が確認された。本細胞にNGFを作用させると、成長速度の変化ならびに神経突起の伸長は認められなかった。NGF受容体であるTrkのチロシンリン酸化について検討したところ、本細胞ではコントロール細胞では見られるリン酸化が起こっていなかった。さらに、NGF受容体から核へのシグナルの伝達に必須な本受容体の二量体形成も起こらなかった。 次に、転移の研究によく用いられるB16メラノーマ細胞の他に、NIH3T3細胞やCHOK1細胞にEGFレセプターとgnt3cDNAをエレクトロポーレーション法によってトランスフェクションし、ネオマイシン耐性による選別を行った。その結果、gnt3を高発現する幾つかのクローンを得ることができた。これらのトランスフェクタントでは、EGFレセプターの糖鎖がBisecting GlcNAcで修飾されており、EGF刺激による増殖に異常が認められた。現在、EGFレセプターの下流のMAPキナーゼ力スケードのシグナル伝達がどのようになっているか解析中である。
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